研究課題/領域番号 |
19K09146
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野田 剛広 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50528594)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 肝細胞癌 / microRNA / 予後 / 手術 / リキッドバイオプシー / 前転移ニッチ / 腫瘍血管内皮細胞 / 腫瘍血管正常化 / 疲弊化 / PFKFB3 / GPNMB / 肝内転移 / エクソソーム / miR / miRNA / 肝癌 / 転移 |
研究開始時の研究の概要 |
肝細胞癌患者の5年生存率は約40%と、その治療成績は依然として不良である。その原因として, 治療後に高率に肝内転移を来すことが挙げられるが、転移成立の分子メカニズムについては不明な点が多い。エクソソームは細胞間伝達物質としての機能を有し、エクソソームを介した前転移ニッチ形成が肝内転移成立に関与していると考えられている。本研究では, 当科にて樹立した新規肝細胞癌高転移能株を用いて、腫瘍細胞由来エクソソームを介した前転移ニッチ形成機構の解明と、その中心的役割を果たすmiRNAの同定・機能解析により肝細胞癌患者の予後を改善することを目的とする。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、肝細胞癌において、腫瘍細胞由来エクソソームを介した前転移ニッチ形成機構の解明と、中心的役割を果たすmiRNAの同定・機能解析により肝細胞癌患者の予後を改善することである。エクソソームの機能・網羅的発現解析により、HuH-7M由来エクソソームにおいてmiR-638、miR-663a、miR-3648、miR-4258の4つのmiRが肝細胞癌の肝内転移に関与していることが解明され、臨床検体を用いた解析により、肝細胞癌患者の手術前血清中miR-638高発現群は、根治切除後の再発率が有意に高かったことを示し、予後予測マーカーとなりうることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リキッドバイオプシーのリソースとしてエクソソームが着目され、様々な研究が行われている。エクソソームの膜タンパクやmiRNAに着目したバイオマーカーの報告があり、いずれにおいても早期診断や術後フォローに応用できる可能性が報告されている。本研究で同定したmiR-638については、肝細胞癌術前の高発現が再発予測マーカーとして応用できる可能性が考えられた。
|