研究課題/領域番号 |
19K09170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河田 健二 京都大学, 医学研究科, 准教授 (90322651)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 大腸癌 / ケモカイン / 転移 / 骨髄細胞 / 腫瘍微小環境 / 骨髄球 / CCR1 / CXCR2 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、大腸癌においてSMAD4欠損を起因とするTGF-betaシグナル異常が腫瘍微小環境におよぼす影響について、1)CCL15-CCR1、2)CXCL1/8-CXCR2の2つのケモカイン・シグナルと骨髄球集簇の観点から解析を行い、それらが新規治療ターゲットになりえるかを検証する。 前臨床試験として同系マウスモデルを用いたin vivo実験で 検討することを予定している。あわせて、大腸癌患者血液および大腸癌組織からFACSで好中球を単離して、その機能解析を進めることも予定している。
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研究成果の概要 |
CCR1+骨髄球をターゲットにしたCCR1シグナルについては、放射線照射後の骨髄移植マウスモデルにおいてCCR1ノックアウトマウスの骨髄を移植すると皮下腫瘍モデルや肝転移モデルにおいて腫瘍増大や肝転移が有意に抑制された。また我々が開発した抗CCR1抗体を投与したモデルでも抗CCR1抗体投与群は腫瘍増大や肝転移が有意に抑制された。 CXCL1/8-CXCR2シグナルについては、臨床検体や細胞株を用いた検討により大腸癌におけるSMAD4抑制がケモカインCXCL1, CXCL8の分泌を促進し、その結果としてCXCR2+好中球が集簇することで大腸癌の腫瘍促進に関与していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では大腸癌において癌抑制遺伝子SMAD4欠損を起因とするTGF-betaシグナル異常が癌微小環境における骨髄球集簇にどのように関与するかに焦点を当てて、①CCR1+骨髄球をターゲットにしたCCL15-CCR1シグナル、②CXCR2+好中球をターゲットとしたCXCL1/8-CXCR2シグナル、の2つのケモカイン・シグナルが大腸癌に対する新規治療ターゲットになりうる可能性が示唆された。
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