研究課題/領域番号 |
19K09183
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
勝田 将裕 和歌山県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50464673)
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研究分担者 |
北畑 裕司 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00535338)
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 学長特命教員(特別顧問) (20191190)
水本 有紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (60596980)
宮澤 基樹 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90549734)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | がんワクチン / 樹状細胞 / XCR1 / XCL1 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究で我々は、腫瘍細胞自身にXCL1を遺伝子導入してXCL1を産生できるように改変したのち、放射線照射した非増殖性XCL1産生腫瘍細胞ワクチンを開発する。XCL1がXCR1の特異的なリガンドであること、XCL1 によりXCR1+ DCの遊走能が更新することから、XCL1を産生する腫瘍細胞自身をワクチンすることで、生体内で強力なCTL誘導能をもつXCR1+ DCにより腫瘍細胞が効率的選択的に貪食され、腫瘍細胞のもつ多様な抗原に対応する強力なCTLを誘導することが理論的に可能となる。ICIとの併用により抗腫瘍効果に相乗効果を生み出し、あらたなbreakthroughとなる治療法が確立される。
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研究成果の概要 |
マウス腫瘍細胞にXCL1を産生する遺伝子を導入して腫瘍増殖能を失活させ、これをwhole-cell-vaccineとしてマウスに投与した。XCL1産生whole-cell-vaccineを投与したマウスでは、腫瘍増殖が抑制された。XCR1ノックアウトマウスやB2microglobulinノックアウトマウスを用いたモデルでは腫瘍増殖抑制効果消失したことより、XCR1依存性、CD8Tcell依存性の効果が示唆された。また、XCL1産生 whole-cell-vaccineを投与後24時間に接種部を摘出、観察おこなったところ、周囲に多くのXCR1+ DCが遊走してきていることが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
XCR1を発現したDCサブセット(XCR1+ DC)は、CTLの誘導に優れており抗腫瘍免疫において重要な役割を果たしていると報告されている。我々はXCR1+DCサブセットに効率的に抗原提示を行うwhole-cell-vaccineを作成し、その抗腫瘍効果を検討した。XCL1産生 whole-cell-vaccineは、ワクチン接種部へのXCR1+ DCの遊走を促し効率的に腫瘍細胞がXCR1+ DCへと取り込まれることにより、腫瘍特異的CTLが誘導され抗腫瘍効果を発揮することがわかった。今後の臨床応用に向けさらなる改良を加えれば、がんワクチン療法の新たな選択肢となりうると考えられた。
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