研究課題/領域番号 |
19K09190
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
三島 敬 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (70802560)
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研究分担者 |
野島 広之 帝京大学, 医学部, 講師 (10507320)
高野 重紹 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (20436380)
久保木 知 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (50571410)
大塚 将之 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (90334185)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝内胆管癌 / IL-32 / Gankyrin |
研究開始時の研究の概要 |
肝内胆管癌は再発率が高く、化学療法の効果があまり期待できない事が多い。この原因のひとつとして、癌幹細胞が重要な役割をはたすと言われている。我々はこの癌幹細胞の維持にGankyrinという物質が関連しているということを以前の研究で見出したが、これを調節する因子は今のところわかっていない。そこで、最近癌との関連が注目されているIL-32という物質に着目した。これはよくGankryinと似た働きをしており、Gankyrinの働きを調節している可能性を考えている。よって、本研究の目的ははGankryinを調節する因子としてのIL-32の働きを明らかにし、今後の治療の標的となりうるかを検討する事である。
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研究成果の概要 |
当科切除症例75例の免疫組織化学染色では、腫瘍細胞におけるGankyrin高発現群は有意に予後が不良であったが、IL-32に関しては、予後に差は認められなかった。しかし、腫瘍周囲組織におけるIL-32の発現を評価したところ、腫瘍周囲組織(腫瘍間質)におけるIL-32高発現群 は、低発現群と比較して有意に予後が悪い(p=0.05)事が明らかとなった。さらに、腫瘍周囲にIL-32が高発現している症例では、血管浸潤をきたしている症例が多く、IL-32は腫瘍周囲組織から悪性度の維持等に影響を与えている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IL-32とGankyrinの関連は明らかには出来ていないものの、IL-32は肝内胆管癌において、腫瘍周囲から悪性度の維持などの影響を及ぼしている可能性がある。IL-32は癌腫によりその働きは違い、悪性度を高めているものから弱めるものまで様々である。しかし、肝内胆管癌においては悪性度を高める方向に働いている事が本研究により示唆された。今後も細胞レベルでの研究を続けることで、新たな治療ターゲットの一つとなる可能性が示された。
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