研究課題/領域番号 |
19K09191
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金子 順一 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (50328118)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | インドシアニングリーン / 光線力学的療法 / 近赤外光レーザー / 光線力学療法 / 転移性肝癌 / 肝細胞癌 / ゲムシタビン / 肝癌 / 近赤外光 / レーザー光 |
研究開始時の研究の概要 |
肝癌に特異的に集積する光感受性物質「インドシアニングリーン(ICG)」と、組織透過性が高い励起光「近赤外レーザー光」により、肝癌に対して、腫瘍選択性を高めた、従来治療法とは異なった全く新しい治療法「光線力学療法」を開発する。既報のとおり動物モデルが完成しており、 臨床応用に向けてICGが肝癌に集積する機序の解明、新規近赤外レーザー光装置の開発を含む近赤外レーザーの適切な出力と安全性の確認および具体的な照射方法について検討する。
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研究成果の概要 |
新規に肝転移マウスモデルを開発した。大腸がん細胞を同マウス脾臓に直接投与することで肝転移巣を発生させ、その接種量と接種から転移巣を確認するまでの期間と共に安定したモデルを開発し生産することに成功した。同モデルに対しICG(インドシアニングリーン)を静注し肝転移巣周囲の正常肝細胞にICGを集積させることに成功した。ICG静注後24時間経過後にラット右肋間辺りから肝右葉に見られる発光をターゲットにするNIR(近赤外光)レーザー照射し3から4日後の同部位の病理学的解析では、腫瘍周囲の肝細胞はアポトーシスを起こしていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光線力学的療法(PDT)は、照射部位だけに高い抗腫瘍効果を示す局所治療のため侵襲が少なく機能温存が期待される。新規PDTの候補となる蛍光薬剤ICG(インドシアニングリーン)は、特異的に肝癌(肝細胞癌、転移性肝腫瘍)、いわゆるICG蛍光肝癌に集積することは治療の腫瘍選択性を高める意味で学術的意義がある。従来治療法である手術、化学療法、放射線治療とは異なった全く新しいPDTを開発するという点は特に低侵襲であること、従来治療法との併用療法が可能であること、また従来頻用されている蛍光薬剤でもあることから低費用という観点で社会的意義があることが期待される。
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