研究課題/領域番号 |
19K09199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
澤山 浩 熊本大学, 病院, 助教 (40594875)
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研究分担者 |
石本 崇胤 熊本大学, 病院, 特任准教授 (00594889)
清住 雄希 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (30827324)
岩槻 政晃 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (50452777)
宮本 裕士 熊本大学, 病院, 講師 (80551259)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 消化管癌 / GIST / 抗癌剤感受性 / GLUT1阻害剤 / BAY-876 / GLUT1 / Glycolysis / 食道扁平上皮癌 / 細胞周期 / 消化管GIST / SGLT2阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
GLUT1は多くの癌腫で発現上昇を認め、癌の糖代謝において重要な役割を担っている。GLUT1阻害剤は、In vivoにおいて増殖抑制効果を示し、投与後高血糖や体重減少を認めたが致死的有害事象はなく臨床応用が望まれる。我々は、消化管癌、GISTにおいてGLUT1の発現抑制による増殖抑制効果を示してきた。近年GLUT1に親和性が高く低濃度で作用する低分子化合物が開発された。本研究によりGLUT1阻害剤の抗腫瘍効果、癌特異的代謝への影響を解明することで、糖代謝経路抑制による有害事象を克服し抗癌剤に抵抗性を示す消化管癌、GISTに対し、前臨床段階として新規治療法を提示できると考える。
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研究成果の概要 |
食道癌細胞株に対して、癌細胞に糖の取り込みを行うグルコーストランスポーター1(GLUT1)の発現を抑制することで癌細胞の増殖抑制効果を示し、その増殖抑制効果の機序を解明した。GLUT1の発現がプラチナ系抗癌剤であるシスプラチンの感受性と関係することを示し、GLUT1の発現を抑制により抗がん剤感受性が向上することを示した。低濃度で特異的にGLUT1を阻害する薬剤(BAY-876)を用い、癌抑制効果およびシスプラチンとの相加効果を示した。食道扁平上皮癌臨床検体において、GLUT1の発現が抗癌剤の治療効果と関係することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗癌剤治療において抗癌剤耐性機序の解明は重要な課題である。また、細胞障害性抗癌剤やがん遺伝子に対する分子標的療法が治療の中心であり新たな治療法の開発が望まれる。我々は、癌の糖代謝経路に関係するGLUT1が抗癌剤感受性の関係することを明らかにした。さらに、低濃度で作用するGLUT1阻害剤を用い、食道扁平上皮癌の増殖抑制効果を示した。本研究によって、抗癌剤感受性に関係する因子が明らかになり、糖代謝経路を標的とした新たな治療法の可能性を示した。
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