研究課題/領域番号 |
19K09240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
寺澤 幸枝 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (50566990)
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研究分担者 |
成田 裕司 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (60378221)
緒方 藍歌 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (70718311)
小土橋 陽平 静岡理工科大学, 理工学部, 准教授 (60723179)
齋藤 明広 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (50375614)
六鹿 雅登 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (80447820)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 感染 / ドライブライン / ポリマー / 抗菌 / 補助人工心臓 / 心不全 / 高分子 / 人工心臓 / 抗菌性高分子 / 植込型補助人工心臓 / 感染制御 / ライブライン / 補助人工心臓ドライブライン / 重症心不全 / 抗菌作用 |
研究開始時の研究の概要 |
植込型補助人工心臓は、駆動電源確保のための「ドライブライン」が皮膚を貫通して存在し、常に感染のリスクを包含している。人工臓器感染は難治性で、心不全患者においては致命的となることも少なくない。長期にわたっていかに感染を制御できるかが、患者の予後を大きく左右する。しかし現状のドライブライン管理に確立した方法はない。本研究では、殺菌性や化学的安定性を有するpoly([2-(methacryloyloxy)ethyl]trimethylammonium chlorideを基材とした長期安定的な抗菌作用を有する新規感染制御材料の創出を試み、動物実験での基礎的検討を主体にドライブライン管理材料を開発する。
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研究成果の概要 |
重症心不全患者に対し用いられる植込型補助人工心臓は、駆動電源確保のための「ドライブライン」が皮膚を貫通して存在し、常に感染のリスクを包含している。本研究ではドライブライン感染を予防するため、殺菌性を有するカオチン性ポリマーPoly(METAC) による部材を開発することを目的とした。METAC基を含有する共重合体を合成し、ポリビニルアルコール(PVA)と熱架橋することでフィルムの成形加工に成功した。このフィルムは、不水溶性、抗菌作用、血液適合性を示し、ドライブライン感染予防のための部材として有用である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カオチン性ポリマーが抗菌作用を持つことは知られているが、Poly(METAC)による抗菌性医療デバイス開発に向けた研究報告はない。本研究で明らかとなった共重合体合成による一次構造の制御や形成加工、抗菌効果は学術的意義の高い成果である。また、本研究で開発したPVA/Poly(METAC)フィルムはドライブライン感染を予防するだけでなく、創部の場所や状態に合わせてシートやガーゼなど様々な形状へ加工することで、他の皮膚貫通性ライン(体外式VAD送脱血管、中心静脈、IABP、ドレーンなど)へ応用することも可能であることから、臨床的意義の高い研究であると考える。
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