研究課題/領域番号 |
19K09279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
宮地 秀樹 日本医科大学, 医学部, 助教 (90386235)
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研究分担者 |
中澤 靖元 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20456255)
大石 由美子 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (80435734)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 生体吸収性動脈グラフト / 血管リモデリング / 細胞浸潤性試験 / 血管再生 / 生体吸収材料 / 動脈グラフト / 吸収性動脈グラフト / マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、血管再生を促すスポンジ構造の内層と耐圧性を維持する機密性の高い外層から成る二層構造の生体吸収性血管グラフトを開発、マウス腹部大動脈への移植し良好なグラフト開存を得た。しかしこの気密性の高い外層は、外側からの細胞浸潤とそれに続く血管再生を 阻害していた。そこで本研究ではポアサイズや吸収期間が異なる外層を持った複数の動脈グラフトをラット腹部大動脈へ移植し、細胞浸潤性と血管再生の関係を評価する。 特に以下の2課題について検討する。 課題1;吸収期間やポアサイズの異なる外層を持った二層性動脈グラフトの作製 課題2;作成したグラフトを用いた再生血管の評価
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研究成果の概要 |
生体吸収性動脈グラフトは、生体吸収材料が吸収され消失するまでに血管構造が再生される必要がある。我々は細胞浸潤を促すスポンジ層の内層と耐圧性を維持するエレクトロスピニング法で作成した外層の二層性グラフトを開発した。さらにグラフト外側からマクロファージ浸潤を促し血管再生を促進させる外層を作成するためにポアサイズの異なる外層シートを作成した。in vitro試験では、ポアサイズ2umと10umのシートは細胞浸潤が不十分で、20umは技術的に作成困難であった。以上から本方法での理想的な二層性グラフトの作成は困難であることが判明した。今後は吸収期間の異なる階層構造を持つグラフトを作製していく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
理想的な生体吸収性動脈グラフトはいまだ開発途上であり、二層性グラフトはグラフト外側からの細胞浸潤に着目した点で血管再生を促進する可能性が考えられた。しかし理想的な細胞浸潤と耐圧性を得るための二層性グラフトは技術的に困難であった。このことから今後は階層構造を持ったグラフトの作成を行っていくこととした。今回の実験からより理想的なグラフト作製への道筋が一つ開けた可能性がある。
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