研究課題/領域番号 |
19K09329
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
徳丸 治 大分大学, 福祉健康科学部, 教授 (40360151)
|
研究分担者 |
北野 敬明 大分大学, 医学部, 教授 (20211196)
松本 重清 大分大学, 医学部, 准教授 (90274761)
江島 伸興 京都大学, 高大接続・入試センター, 特定教授 (20203630)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | レミフェンタニル / 抗酸化作用 / フリーラジカル / ラジカル消去作用 / 電子スピン共鳴法 / remifentanil / 術後認知機能障害 / μオピオイド受容体作動薬 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会を迎えた我が国では高齢者の手術が増加している。神経炎症や酸化ストレスが原因とされる術後認知機能障害は高齢者でリスクが高く,その予防や治療の開発が急務である。手術中に鎮静剤として使用される レミフェンタニルは抗酸化作用をもち,術後認知機能障害の予防に有効であると期待されている。本研究課題は,レミフェンタニルの抗酸化作用の機序(フリーラジカル消去活性)を明らかにすることを目的として実施する。
|
研究成果の概要 |
近年,レミフェンタニルが脳を含む器官・組織への酸化ストレスに対する抗酸化作用を示すことが報告されている。本課題は抗酸化作用の機序のうち,直接的なフリーラジカル消去活性の評価を目的として実施した。試験管内で9種類のフリーラジカルを発生させ,レミフェンタニルの添加によるその消去を,電子スピン共鳴法により定量した。レミフェンタニルは,ヒドロキシルラジカルを含む複数種のフリーラジカルを濃度依存的に消去した。レミフェンタニルの抗酸化作用の機序の一つとして,濃度依存的な直接的フリーラジカル消去活性の関与が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会を迎えた日本では, 術後認知機能障害 (POCD) のリスクを抱えた高齢者の手術症例の増加が予想される。POCDは酸化ストレスが原因とされているが, 近年の研究でその予防にレミフェンタニルが有効である可能性が示唆されている。本課題はレミフェンタニルの抗酸化作用の機序の一つが,レミフェンタニルがフリーラジカルを直接消去する作用であることを明らかにした。高齢者の全身麻酔でのレミフェンタニルの使用が,POCDの予防に対して有効であることを裏付ける知見であると考える。
|