研究課題/領域番号 |
19K09356
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
枝長 充隆 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (70616169)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 血小板機能 / 質的血液凝固機能 / 抗血小板薬 / DOAC / 中止期間 / 手術前モニタリング / TEG6s / 血液凝固機能 / 超高齢化社会 / 薬物動態 / 高齢者 / 血液粘弾性検査 / 一般採血 / 凝固特性 / 血液凝固・血小板機能測定装置 |
研究開始時の研究の概要 |
2016年に抗血栓療法中の区域麻酔・神経ブロックガイドラインでは、麻酔科医が抗血小板薬の継続および中止に関する介入はできない。一部の抗凝固薬に関しては、一般採血の結果が薬物動態の指標となるが、抗血小板薬および近年処方が増えているDOACでは、効果を判断する指標がなく、未だにモニタリングが確立されていない。薬物動態は個々人で異なり、循環器疾患を合併した高齢者に対しては注意が必要である。そこで、抗血小板薬およびDOAC内服継続および中止された65歳以上の高齢者の質的凝固機能および血小板機能を測定し、血液凝固機能および血小板機能測定のスタンダード化を目指したい。
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研究成果の概要 |
抗血小板薬を継続あるいは中止された患者(n=42)の血小板機能およびDOACの継続あるいは中止された65歳以上の高齢者(n=17)の質的凝固機能を当日の手術前と術直後の計算2回実施して調べた。TEG6s(ヘモネティクスジャパン、東京)を使用し、抗血小板薬にはプレートレットマッピング法にて、DOACにはグローバルヘモスターシス法にてそれぞれ約300μLの全血で測定した。結果、手術前に血小板機能異常を示した患者が計13症例、術後の血小板機能異常を示した患者が計22症例認めた。一方、手術前に凝固機能異常を示した患者が計8症例、術後の凝固機能異常を示した患者が計8症例認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗血小板薬に関して、近年の数々のガイドラインからDAPTの使用が普及していることを考えると、血栓のリスクは軽減されるものの、出血リスクが高くなることが大いに予想される。本研究結果から、一般採血では薬物の残存効果は測定できないため、一律に同じ日程の中止期間を設定するのではなく、手術前の血小板機能モニタリングが必要であると考えられた。DOACに関しては、抗血小板薬とは異なり、本装置にて残存効果を直接的にモニタリングはできない。しかしながら、研究結果を踏まえて質的な血液凝固機能を測定する意義は大きいと考えられた。
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