研究課題/領域番号 |
19K09359
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 医療法人徳洲会野崎徳洲会病院(附属研究所) (2020-2022) 国際医療福祉大学 (2019) |
研究代表者 |
澁田 達史 医療法人徳洲会野崎徳洲会病院(附属研究所), 研究所, 独立研究員 (20324767)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 神経細胞 / 麻酔薬 / 発達脳 / プレコンディショニング / 神経伝達物質 / カルシウムイメージング / 培養神経細胞 / 静脈麻酔薬 / プロポフォール / 神経毒性 / グローススパート / 幼弱脳 / 神経傷害 / プレコンディショニング作用 / 神経保護作用 / 虚血性脳障害 / カルシウムシグナル |
研究開始時の研究の概要 |
臨床濃度以下の麻酔薬の一過性投与は、虚血低酸素傷害に対して神経保護作用を増強するプレコンディショニング作用の可能性が示唆されているが、その作用機序は不明な点が多く完全には解明されていない。本研究では、正常組織由来の初代培養神経細胞にsiRNAを用いてRNAi実験を行い、ミトコンドリアダイナミクスを形態学的および免疫組織学的手法、さらにカルシウム動態による3種類の総合的解析方法を用いることにより、麻酔薬による神経毒性やプレコンディショニング作用による神経保護作用の機序を分子生物学的手法により明らかにし、臨床応用への架け橋となることを目的とする。
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研究成果の概要 |
神経発達期の神経細胞において臨床濃度のプロポフォール(PPF)は、細胞内カルシウム濃度を上昇させ細胞死を引き起こす。プレコンディショニング(PC)は致死的な重度のストレスを与える前に軽度のストレスを与えることにより細胞や組織に耐性を与えることである。今回、神経発達期のニューロンにおいて臨床使用濃度PPFを与える前に、その低濃度PPFを暴露しPCによる保護作用の有無を調べた。その結果PPF-PCは後の臨床使用濃度PPFによる細胞内カルシウム濃度の上昇や細胞死には影響を与えなかった。今回の我々の研究においては発達期におけるPPFによる神経毒性に関してはPCによる緩和作用は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
麻酔薬は現代医学において不可欠な存在である。近年、麻酔薬が発達期小児において神経毒性を示すとされる基礎研究結果が次々と発表されるに及び、麻酔薬の使用に重大な懸念がしめされることとなった。そこでわれわれは麻酔薬の安全性の確認ならびに毒性への対策を行うことが急務であると考え,麻酔薬の神経毒性並びに対処方法に関する研究を行った。プレコンディショニング(PC)は致死的な重度のストレスを与える前に軽度のストレスを与えることにより耐性を与えることである。そこで今回は、臨床使用濃度において細胞内カルシウム濃度を上昇させ,細胞死を引き起こしたプロポフォールに対しPCによる神経毒性軽減効果を研究することとした。
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