研究課題/領域番号 |
19K09381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
高橋 徹 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (40252952)
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研究分担者 |
森松 博史 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30379797)
清水 裕子 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (80423284)
荻野 哲也 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (90252949)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 急性臓器障害 / 急性腎傷害 / 横紋筋融解症 / ヘムオキシゲナーゼ / 塩化スズ / 遊離ヘム / Bach1 / ALAS1 / ドラッグーリポジショニング / ヘムオキシゲナーゼ―1 / SnMP / 出血性ショック / 蘇生後急性肺傷害 / 炎症 / ドラッグ‐リポジショニング / Dexmedetomidine / 抗炎症作用 / オートファジー / ARDS / 出血性ショック蘇生 / 抗炎症療法 / インフラマソーム |
研究開始時の研究の概要 |
外傷、手術中の大量出血等による出血性ショックに対しては、近年、輸液・輸血療法の進歩により蘇生することが可能になってきたが、たとえ蘇生に成功しても、肺に白血球が集積し、過剰炎症反応から急性の肺傷害(ARDS)が発生する症例が存在する。しかし、肺保護換気療法は存在するものの、肺の炎症反応を直接抑制する薬物療法は未だ確立されていない。一方、医療費抑制の観点から、既存薬より新薬効を見つけて実用化をめざす「ドラッグ‐リポジショニング」という研究手法が見直されてきた。そこで、本研究では既存薬から炎症反応抑制作用を有する薬物を見出し、出血性ショック蘇生後急性肺傷害の治療薬に応用することを目指す。
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研究成果の概要 |
集中治療医学の進歩にも関わらず、急性臓器不全に対する治療法は身体の恒常性をできるだけ正常な状態に保つように努めながら、臓器の回復も待つ保存的療法であり、臓器の回復そのものを促進する薬物療法は未だ確立されていない。一方、最近、既存薬の本来の薬効とは異なる効果に着目して治療に応用する―Drug Repositioning-という方法が着目されいている。本研究では、金属である塩化スズがストレス蛋白誘導効果を有することに着目してラット横紋筋融解症性急性腎傷害に対する塩化スズの投与がストレス蛋白誘導を介して急性腎傷害を改善すること明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、気候変動の影響で大規模災害が多発している。災害に伴う建物の倒壊により下敷きになった被災者は救助することができても途絶した血流の再開によって筋肉が破壊され、そこから遊離した毒物によって腎臓が障害され致死的状態(横紋筋融解症性急性腎傷害)に至ることがある。しかし、この病態に対して決め手となる薬物は開発されていない。一方、新薬を開発するプロセスは多大であることから、新規の薬物を開発することなくこれまで存在している薬物を本来とは異なる病気に応用するドラッグ―リポジショニング(DR)という手法が最近注目されている。本研究はDRを応用した重症病態に対する薬物開発の端緒を開くものである。
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