研究課題/領域番号 |
19K09400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
垣花 泰之 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (20264426)
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研究分担者 |
伊藤 隆史 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (20381171)
上國料 千夏 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (50751278)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 心肺蘇生法 / 胸骨圧迫 / 自己心拍再開 / 近赤外線分光法 / NIRO装置 / パルス波形 / 脳内酸素飽和度 / 逆行性脳血流 / 時間分解分光法 / 空間分解分光法 / 胸骨圧迫法 / 心肺停止 / 脳酸素飽和度 / 順行性脳血流 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、近赤外線分光法で測定した脳内酸素飽和度が胸骨圧迫の指標になる可能性が指摘され、さらに、脳内酸素飽和度が一定値以上になると自己心拍再開(ROSC)が期待できることもわかってきた。そこで我々は、「心停止時における胸骨圧迫時に、(1)脳内酸素飽和度は順行性脳血流の指標になる」、(2)脳内酸素飽和度はROSCの指標になる」と仮定し本研究を計画した。本研究の目的は、中型動物の心原性心停止(VF)モデルを作成し、心停止時の適切な胸骨圧迫を評価する生理学的モニタリング法の構築を目指すものである。
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研究成果の概要 |
近年、脳内酸素飽和度が蘇生の指標になる可能性が指摘されている。そこで我々は、蘇生時に脳内酸素飽和度は、(1)順行性脳血流の指標になる、(2)自己心拍再開(ROSC)の指標になる、と仮定し本研究を行った。蘇生時の逆行性脳血流に関しては、右心房へ造影剤を注入し検討したが確認できなかった。一方、胸骨圧迫部位の違いが蘇生効果に大きく影響し、NIRO装置パルス波形の酸素化/脱酸素化Hbの時相変化は、胸骨圧迫時の順行性脳血流の評価に有用であることが示された。また、ROSC指標として脳内酸素飽和度の絶対値を求めることはできなかったが、脳内酸素飽和度はROSC評価に有用であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究から、胸骨圧迫部位の違いが蘇生効果に大きく影響することが判明し、NIRO装置パルス波形の酸素化型Hbと脱酸素化型Hbの時相変化は、胸骨圧迫時の順行性/逆行性脳血流の評価にも有用であることが示された。また、蘇生時の胸骨圧迫法が適切かつ有効に実施されているのかをNIRO装置パルス波形で連続的に評価できることから、ROSCの評価にも有用であることが示された。この研究成果は、これまで10%以下であった心原性心停止症例の社会復帰率向上につながることが期待される。
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