研究課題/領域番号 |
19K09402
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
|
研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
川井 廉之 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (90445073)
|
研究分担者 |
中山 章文 岐阜医療科学大学, 保健科学部, 教授 (70536721)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 敗血症 / 16SrRNA / 迅速診断 / PCR / ユニバーサルプライマー |
研究開始時の研究の概要 |
敗血症患者の救命において、原因菌に感受性のある抗生剤の早期投与は極めて重要であるが、通常の血液培養検査では24時間以上の時間を要する。この問題に対して、遺伝子増幅法を用いた迅速検査法が幾つか試みられているが、遺伝子増幅前の検体処理として12時間以上の培養が必要であり、十分な迅速性を有するとはいえない。本研究では、血液培養前の血液試料から効率的な細菌遺伝子精製法と、全ての細菌が保有する16SrRNA遺伝子を標的とした遺伝子増幅法による高感度迅速検査法の構築を目指す。これらによって、迅速に原因菌を同定することで敗血症の初期診療において最適な抗生剤の選択が可能となり救命率向上に寄与すると考える。
|
研究成果の概要 |
敗血症の主な原因菌である23菌種をターゲットとし、同時にヒトDNAとの非特異的反応を排除したオリジナルプライマーをデザインした。当初、グラム陽性菌の検出に課題があったが、デザインの見直しを繰り返し、In silico analysisによって各菌種の増幅が可能であることを確認した。また、ヒトDNAとの非特異的増幅反応が抑制できることを確認した。 本プライマーを用いて、敗血症血液サンプルから血液培養検査で陽性となったサンプルの解析を進めている。臨床上問題となるグラム陰性、陽性菌のいずれも増幅し検出が可能であることが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、敗血症の血液検体から原因菌を選択的に増幅するために、広い範囲の細菌を増幅が可能かつ、サンプル中に大量に含まれるヒトDNAとの非特異的増幅の排除するプライマーデザインとPCR条件の確立を行った。これらの成果によって敗血症血液検体から、これまで検査時間短縮のボトルネックとなる血液培養による増菌の過程を経ずに、直接細菌DNAを増幅可能となった。
|