研究課題/領域番号 |
19K09419
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
黒田 泰弘 香川大学, 医学部, 教授 (80234615)
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研究分担者 |
一二三 亨 聖路加国際大学, 聖路加国際病院, 副医長 (30383756)
坂本 哲也 帝京大学, 医学部, 教授 (40365979)
井上 明彦 香川大学, 医学部, 協力研究員 (60835247)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 院外心停止 / ECPR / 心肺蘇生 / 膜型人工肺 |
研究開始時の研究の概要 |
院外心停止患者の転帰は不良であるが、体外式膜型人工肺を組み合わせた心肺蘇生法(ECPR)では、救命率、神経学的転帰の改善が期待されている。しかし、ECPR は相当量の医療資源を必要とする複雑な処置であり、施行可能な施設は限られる。これまで十分な研究はなく、ガイドラインにおいても明確な適応基準や管理方法は決まっていない。本研究は、院外心停止に対してECPRが施行された患者を対象としたレジストリを構築し、本邦での診療実態を明らかにする多施設共同研究である。過去に世界的にもないECPRに特化した大規模データで、ECPRの適応や転帰改善に寄与する因子、介入限界を検討することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、約2,000名の患者を対象に、臨床データの詳細を含む後ろ向き大規模コホート研究である(SAVE-J II study)。本研究は、院外心停止患者におけるECPRの患者特性、転帰、合併症を評価することを目的としている。 主解析として、この大規模コホートにおいて、1644人の院外心停止患者のECPRに関するデータでは、退院時神経学的転帰良好は14.1%、退院時生存率は27.2%であった。ECPR中に合併症が認められたのは32.7%で、最も多かった合併症は出血で、カニュレーション部位出血が16.4%であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
院外心停止患者の転帰改善、社会復帰率上昇への取り組みは重要課題である。体外式膜型人工肺を組み合わせた心肺蘇生法(ECPR)では、救命率、神経学的転帰の改善が期待されているが、ECPR は侵襲が大きく相当量の医療資源を必要とするため施行可能な施設は限られる。ガイドラインにおいても明確な適応基準や管理方法は決まっておらず、また本邦における実態は不明である。本研究のようなECPRに特化した大規模なレジストリは世界的にもなく、ECPRに関連する十分な症例数のある研究は過去にない。世界的にもないECPRに特化した大規模データで、治療成績、適応、合併症を検討することの重要性は大きい。
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