研究課題/領域番号 |
19K09425
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
木下 浩作 日本大学, 医学部, 教授 (90260968)
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研究分担者 |
堀 智志 日本大学, 医学部, 助手 (10811581)
山口 順子 日本大学, 医学部, 准教授 (50570511)
千葉 宣孝 日本大学, 医学部, 専修指導医 (30535175)
杉田 篤紀 日本大学, 医学部, 助教 (70599745)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 脳萎縮 / 敗血症 / バイオマーカー / 転帰 / サイトカイン / 脳機能障害 / 二次性脳損傷 / 高血糖 |
研究開始時の研究の概要 |
集中治療後症候群(PICS)に関して、さまざまな病態が報告されているが、脳萎縮の発生に着目した国内外の研究はない。集中治療室での長期治療後に、認知機能、注意力の低下や神経・筋系の異常などが報告され、PICSとしての予防的な管理・治療法が示されているが、その治療ターゲットは具体的に示されていない。集中治療後の認知機能の低下は、長期的転帰不良の危険因子であるが、本体が脳の器質的障害(脳萎縮)であり、その原因が病初期の炎症反応と二次性脳損傷であることを証明できれば、PICSの病態解析や予防法につながる可能性がある。これによりPICS治療戦略が明確となり、全体的な社会復帰率を向上させることに役立つ。
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研究成果の概要 |
敗血症患者では、急性期に脳容積減少や脳室拡大が発生し、脳容積減少率と神経学的転帰を示すGOS-EやmRSと相関を示した。本研究から、敗血症患者で集中治療室入室早期から脳容積減少/脳室拡大を示した患者は、日常生活動作能力が低下している。APACHEⅡスコアや、SOFAスコアが関係し、ICU管理中の酸素化障害や低血圧が影響している可能性がある。敗血症における脳容積減少/脳室拡大の機序を明らかにすることで、今後の社会復帰率向上のための新たな治療戦略となり得ると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
敗血症患者において、約55-79%に急性期脳容積減少/脳室拡大をきたしている。敗血症急性期に認める脳容積減少/脳室拡大は、その後の退院時もしくは転院時の神経学的転帰不良と関係し、低血圧の日数や酸素化障害の日数が影響している可能性がある。今後の研究により、その原因と対策を明らかにすることで、生存率だけでなく敗血症患者の長期的転帰を改善する一助になると示唆された。
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