研究課題/領域番号 |
19K09430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
朝倉 英策 金沢大学, 附属病院, 准教授 (60192936)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | DIC |
研究開始時の研究の概要 |
DICの本態である凝固活性化状態と微小循環障害、および炎症と血管作動性物質との関連について、TF&LPS誘発DICモデルの2種類のDICモデルを用いて究明する。 臓器障害や血管内皮障害の見られないTF誘発DICモデルでは、臓器障害が高度なLPS誘発DICモデルを凌駕する一酸化窒素(NO)の産生が見られるが、その産生機序を解明することで、DICにおけるNOの役割を明らかにする。また、炎症と凝固のクロストークを遮断する方法を検討する。
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研究成果の概要 |
播種性血管内凝固(DIC)のラットモデルを用いて、血管作動性物質の意義を検討した。同じDICモデルであっても、LPSモデルでは高度の臓器障害が見られたが、組織因子(TF)モデルでは臓器障害はほとんど見られなかった。その理由として、TFモデルでは線溶活性化が高度である(血栓が溶解しやすい)ことに加えて、血管拡張性物質である一酸化酸素(NO)産生が亢進しているためと考えられた。従来のDIC治療は抗凝固療法が主体であったが、血管拡張性物質の調整薬が新たな治療薬として開発される可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DICは、全身臓器に微小血栓が多発して、究極の血栓症とも言える病態である。DICにおける病態解析の手法や、治療法改善の研究は、そのまま一般的な血栓症(脳梗塞、心筋梗塞、いわゆるエコノミークラス症候群など)に対しても応用可能である。ラットなどの動物を用いてDICモデルを作成することは容易であり、今後もDICモデルを用いた研究は、広く血栓症全体に対しても診療レベルの向上につながる可能性が高い。
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