研究課題/領域番号 |
19K09435
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
金田 浩太郎 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (70379999)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マムシ咬傷 / マムシ抗毒素血清 / セファランチン / プロトコル / 治療 / 多施設前向き観察研究 / 入院日数 |
研究開始時の研究の概要 |
研究デザインは多施設前向き観察研究とし、対象は参加施設に入院となったマムシ咬傷全例とする。入院日数を主評価項目とし、副次評価項目はコンパートメント症候群、播種性血管内凝固DIC)、急性腎障害(AKI)などの重篤な合併症、マムシ抗毒素血清によるショック、血清病などの副作用とする。参加施設は20施設を目標とし、200症例を目標に症例登録を行なう。データの収集は大学病院医療情報ネットワーク研究センター(UMIN)のインターネット医学研究データセンター(INDICE)のシステムを用いて行なう。症例集積完了後は主評価項目、および副次評価項目に対する統計学的検討を行ない、結果を関連学会学術誌に投稿する。
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研究成果の概要 |
マムシ咬傷治療にはマムシ抗毒素血清やセファランチンが用いられるが、マムシ咬傷に対する治療法は確立されていない。マムシ咬傷に対するアンケート調査及び多施設前向き観察研究を行なった。アンケート調査ではマムシ抗毒素血清は32/50の病院で、セファランチンは28/50の病院で使用可能であった。マムシ咬傷治療プロトコルを定めているのは14/49の病院であった。多施設前向き観察研究には2021年10月31日までに54例の症例登録があった。マムシ抗毒素血清投与が33名(61%)、セファランチン投与が38名(70%)で行なわれており、入院日数の中央値は4(四分範囲3-8)日で、死亡例は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アンケート調査では約4割の病院でマムシ抗毒素血清やセファランチンが使用できず、また7割の病院でマムシ咬傷治療プロトコルはが定められておらず、マムシ咬傷に対する治療体制が整っていないことが判明した。多施設前向き観察研究は現在症例登録中であるが、マムシ咬傷で入院となった患者に対してマムシ抗毒素血清が使用されているのは約6割、セファランチンが使用されているのは約7割であり、マムシ咬傷治療が医師により様々であることが示唆された。症例登録が終了した後に転帰と治療との関係を明らかにすることで、今後のマムシ咬傷治療に資する情報を得ることができると考えられる。
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