研究課題/領域番号 |
19K09448
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
遠藤 俊毅 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (00535370)
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研究分担者 |
新妻 邦泰 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10643330)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Muse細胞 / 脊髄損傷 |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄損傷は、外的要因により脊髄神経機能が障害される重篤な疾病である。脊髄損傷患者の生活の質および社会的生産性は著しく低下してしまう。その脊髄損傷に対する治療には、損傷部位で断絶している神経軸索の再建を行うための細胞移植があげられる。本研究では、脊髄損傷に対する神経再生医療として、腫瘍形成性がなく安全で、傷害部位への遊走能を有するMuse細胞を応用する。これにより、非侵襲的な方法での脊髄損傷への新しい治療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、ラット脊髄損傷モデルにMuse細胞を経静脈投与し、Muse細胞 が損傷脊髄内に到達し神経細胞に分化、さらに脊髄損傷後の神経機能回復につながるかどうかを評価した。その結果、ヒトMuse細胞製を尾静脈より経静脈的に脊髄損傷後2週間時点で移植することにより、脊髄損傷後のラットの後肢運動機能を有意に改善させることが示された。また、機能喪失試験を行うとCL2020群で20週目まで改善したまま持続していた運動機能が再度増悪した。これによりMuse細胞の運動機能改善への関与が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで行われてきた脊髄損傷に対する細胞移植実験は、脊髄を露出して髄内に細胞を直接投与することが主であった。しかし、本研究により、Muse細胞の経静脈投 与による治療効果が得られ、脊髄損傷に対する安全かつ非侵襲的かつ画期的な細胞移植治療法としての確立につながる可能性が示唆された。脊髄損傷におけるMuse細胞の損傷部までの遊走機構、神経機能回復機序については更なる詳細な検証が必要と考えられるが、本研究により「CL2020」の亜急性期移植が、脊髄損傷患者の機能改善のために有効な治療法になりうる可能性が期待される。
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