研究課題/領域番号 |
19K09462
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
上野 育子 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 講師 (20468317)
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研究分担者 |
小笠原 邦昭 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00305989)
佐々木 真理 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 教授 (80205864)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 脳循環予備能 / IVIM / 脳血液量 / MRI / ASL |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではMRIを用いた高精度で無侵襲な脳循環予備能計測法として、1) 拡散強調画像に含まれる灌流情報(intravoxel incoherent motion, IVIM)を利用した手法と、2) arterial spin labeling (ASL)法灌流画像の経時的信号変化を利用した手法の異なる2つのアプローチからの脳血液量(cerebral blood volume, CBV)計測法の開発に取り組む。また、血行力学的脳虚血患者を対象に従来検査法のPETやSPECTと比較することで精度評価を行い、新たな検査法としての意義を明らかにする。
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研究成果の概要 |
脳血液量(CBV)の上昇は脳循環予備能低下を意味し、その程度は脳虚血の重症度指標の一つとして用いられている。本研究ではintravoxel incoherent motion (IVIM)解析の灌流割合(f)が慢性脳虚血患者のCBV上昇を捉えることが可能かを、アセタゾラミド負荷SPECTによる血管反応性(CVR)と比較して精度検証を行った。結果として、f値の患側は健側より有意に高値、患側/健側比は患側CVRと有意な負の相関、CVR低下(<18.4%)の感度/特異度は0.71/0.9であった。IVIM-fによるCBV計測は慢性脳虚血患者における脳循環予備能評価に使用可能であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究にて利用したIVIM解析のような非造影MRIによる無侵襲CBV計測は、PETやSPECTに代わる汎用的な脳循環予備能検査となることが期待される。また、独自に開発済の定量的磁化率画像による脳酸素摂取率(oxygen extraction fraction, OEF)やarterial spin labeling (ASL)法による脳血流量(CBF)と組み合わせることで、包括的な無侵襲脳循環代謝検査に発展させることが可能であり、脳血管障害をはじめとする種々の脳神経疾患の病態解明に役立つことが期待される。
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