研究課題/領域番号 |
19K09474
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2019, 2022-2023) 国立研究開発法人国立国際医療研究センター (2020-2021) |
研究代表者 |
金山 政作 東京大学, 医科学研究所, 助教 (40466751)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | microRNA / G47Δウイルス療法 / miR138 / miR-138 / ウイルス療法 / 悪性脳腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子組換えヘルペス(G47Δ)を用いたウイルス療法は、現行の標準的治療ではいまだ予後不良な膠芽腫に対し新たな治療法となりつつある。しかし、基礎研究、臨床治験の結果より治療効果の差も確認されておりウイルス療法が臨床においてさらなる治療効果を得るための治療戦略も必要である。これまでの知見により悪性脳腫瘍細胞の抗ウイルス感染防御、抗腫瘍免疫に関与するmicroRNA(miR-138、miR-155)の制御によりウイルス療法の効果増強が期待でき、この併用療法としての有効性を検証する。
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研究実績の概要 |
膠芽腫に対し本国にて第Ⅱ相臨床試験も終了し、すでに臨床使用されているがん治療用ヘルペスウイルス( G47Δ )療法においてさらなる治療効果増強を得るためのmicroRNA制御による併用治療開発を目的とし研究を行っている。 これまでヘルペスウイルスへの感染防御因子と考えられるmicroRNAを制御候補と考え、複数のmicroRNAに対し実験を行ったが、なかでもヘルペスウイルスの遺伝子発現に関わるICP0遺伝子発現に関与するmiR-138をターゲットとし主に研究を行ってきた。in vitro、マウスモデル実験の両方においてmiR-138阻害によるG47Δ抗腫瘍増強効果、また副次的にmiR-138阻害腫瘍における抗腫瘍免疫応答の増強効果も確認された。これまでの実験においては、高阻害TuD-RNAレンチウイルスベクターを用いた恒常発現株を用いていたがより臨床応用を目指すべく、まず核酸合成されたmiRNA阻害物質STuD (Synthetic TuD)投与による併用効果実験を行い、恒常発現株を用いた実験と同様にSTuDとG47Δ併用投与による抗腫瘍効果を確認した。2023年度は、マウスモデルにおけるSTuDの併用効果実験を行い、miR阻害効果、抗腫瘍効果、抗腫瘍免疫増強効果も確認された。次いで、遺伝子改変システムを用いて精製したTuDRNA搭載のG47Δを用いた抗腫瘍効果実験も開始した。2024年度はこの併用実験とこれまでの実験結果のデータ解析、論文作成を行いまとめを行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
一昨年度所属が東京大学医科学研究所へ変更となったため研究体制の準備もあり、進捗状況が少し遅れ本年度へ実験予定がずれ込んでいたが現在は再開している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究予定は概ね遂行できており、最終である本年は研究成果をまとめ結果を論文、学会にて積極的に発表することを目指す。
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