研究課題/領域番号 |
19K09491
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
吉野 篤緒 日本大学, 医学部, 教授 (50256848)
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研究分担者 |
角 光一郎 日本大学, 医学部, 助教 (20838479)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 抗腫瘍効果 / 悪性神経膠腫 / 抗てんかん薬 / 細胞周期 / アポトーシス / 脳腫瘍 / 膠芽腫 / 細胞増殖 / 再開発医薬品 |
研究開始時の研究の概要 |
抗てんかん薬は、evidence(研究結果)に基づいた投与を行えば、僅かかもしれないが悪性神経膠腫の延命効果に繋がるのではないかと考えている[抗腫瘍効果を期待した時の用量・投与方法。ステロイドを含む薬剤との相互作用などの十分な知見を得る必要がある]。しかし、臨床に対する基礎的研究がほとんどない。 そこで、悪性神経膠腫細胞株(および脳腫瘍幹細胞:GSCs)を用いて、各種抗てんかん薬の抗腫瘍効果(細胞増殖抑制効果、遊走能や浸潤能を含む)や作用機序を検討(再開発医薬品としても期待)するとともに、化学療法施行時などにおける最善の投与方法を模索し、治療成績の向上に結び付けるための基礎的データを提示する。
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研究成果の概要 |
抗てんかん薬をエビデンスに基づいて投与を行えば、悪性神経膠腫患者の延命効果に繋がるのではないかと考えている。そこで悪性神経膠腫細胞株(6種)を用いて、抗てんかん薬(標準的な抗てんかん薬4種:CBZ, VAP, LEV, PER)の抗腫瘍効果やその作用機序を検討するとともに、化学療法施行時などにおける最善の投与方法を模索し、治療成績の向上のための基礎的研究を行った。その結果、悪性神経膠腫に対する治療において、PERは細胞増殖抑制効果やアポトーシスの誘導、細胞遊走能の抑制が認められ、他の抗てんかん薬と比べて有益に働く可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗てんかん薬における悪性神経膠腫に対する抗腫瘍効果を検討した報告はあるが、多剤を比較検討した報告は少ない。また、悪性神経膠腫は高い増殖能と浸潤能のために予後不良とされるが、抗てんかん薬における抗腫瘍効果として細胞遊走能・浸潤能を検討した報告もほとんどない。さらに、悪性神経膠腫に対する標準的化学療法薬であるTMZとの相乗的な抗腫瘍効果の検討を行った報告も少ない。今回の検討の結果、悪性神経膠腫に対する治療において、perampanelは細胞増殖抑制効果やアポトーシスの誘導、細胞遊走能の抑制が認められ、他の抗てんかん薬(CBZ, VAP, LEV)と比べ抗腫瘍効果として有益に働く可能性が示唆された。
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