研究課題/領域番号 |
19K09502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
北井 隆平 福井大学, 学術研究院医学系部門, 客員教授 (80251990)
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研究分担者 |
藤田 聡 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (60504652)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 膠芽腫 / 細胞浸潤 / ナノファイバー / 培養モデル / 脳腫瘍 / 浸潤 / 医工学研究 / 一方向性 |
研究開始時の研究の概要 |
膠芽腫浸潤移動機構を理解すRるためのモデルを構築する。生態に近い環境下で、もっとも強力な因子はなにかを同定する。すなわち細胞外環境、細胞内遺伝子発現、足場となる線維、キーとなる足場たんぱく質の相互作用を解明する。高浸潤のサブクローンで働いている遺伝子を同定し、さらには効率的な制御方法を確立する。殺細胞効果を主眼にした治療成績は限界に来ており、走化性に注目した新規の治療可能性を探る。
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研究成果の概要 |
膠芽腫は浸潤が高度で予後不良である。膠芽腫細胞の遊走は神経線維に沿うため、それを模したナノファイバーにて細胞の足場を作製した。1.本実験系が有効であることを示し、膠芽腫が、他ガン細胞株よりも高い遊走性を示すことができた。2.任意の3D構造を作製でき袋状の足場で3次元の細胞遊走を観察可能とした。3.細胞の移動方向、距離を定量化し、膠芽腫細胞の一方向性の浸潤を示すことができ、新知見となった。細胞移動に関する細胞内タンパクを生細胞の状態で可視化することができた。足場依存性のある細胞遊走、浸潤に対し新規実験系が完成し、今後の薬剤開発にも応用可能な新技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では新規の細胞浸潤モデルを開発した。特に足場依存性の浸潤を定量化できることが最大の利点である。従前の浸潤モデルでは差がつきにくかった膠芽腫の細胞浸潤に関し、他ガン細胞に比較して早い移動を示すことができた。定量化されているので、絶対値で測定できる。ビデオ撮影も可能であり、一方向性について示すことができ、これは新知見となった。ナノファイバーを用いているので自由な形状で足場を作成することができ、より生体に近い状態での培養系が完成した。浸潤抑制薬は抗ガン剤のターゲットとなるが、それに対するより生体に近いハイスループットな結果を得られる実験モデルが完成した。
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