研究課題/領域番号 |
19K09506
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 元 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (80533794)
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研究分担者 |
尾崎 友彦 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (00723123)
貴島 晴彦 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10332743)
川端 修平 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (20764062)
井筒 伸之 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (20834170)
西田 武生 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (30533806)
角野 喜則 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (60770675)
高垣 匡寿 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70724433)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 急性期脳梗塞 / 経頭蓋直流電気刺激 / 皮質拡延性抑制 / 脳梗塞 / 急性期治療 / レーザースペックル血流計 |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞は、高齢者要介護の主因であるのみならず、生産世代である壮年層のADL低下を引き起こしうる疾患である。そのため、発症予防はもちろんのこと、発症後に増悪を防ぎ,後遺症を軽減しうる新たな治療法を開発することは社会的にも意義が大きい。本研究では、すでにリハビリテーション領域で使用されている経頭蓋直流電気刺激を脳梗塞の急性期治療に応用することを視野に入れ、その有効性を科学的に検証したいと考えている。
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研究成果の概要 |
脳梗塞急性期に経頭蓋直流電気刺激(tDCS)が脳血流に与える影響を検討するために、マウス中大脳動脈閉塞モデルとレーザースペック脳表血流計を用いた実験系を作成し、tDCSの有無による血行動態の可視化を試みた。本研究では、tDCSのOn-Offによる血流変化や皮質拡延性抑制(CSD)の抑止効果を証明するには至らなかったが、正常脳および虚血巣周辺部においてtDCSのOn-Offに関わらず、刺激側の緩やかな血流増加を認めた。これらの結果から、tDCSは即時的ではなく緩徐な血流増加を誘発する可能性があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、脳梗塞発症直後にtDCSを行い、その脳表血流を持続的に可視化する手法を確立した。残念ながらtDCSによる劇的な脳血流増加や脳梗塞縮小効果を証明するには至らなかったが、正常脳組織において刺激側の緩徐な血流増加傾向を認めたことは、大きな収穫であったと思われる。今後tDCSは、脳梗塞急性期のみならず超高齢者の慢性脳虚血状態に対する新たな介入方として期待が持てるかもしれない。
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