研究課題/領域番号 |
19K09525
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
峰晴 陽平 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (50716602)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | medulloblastoma / miR-33a / lipid metabolism / tumorgenecity / cancer / microRNA / tumorgenesis / 髄芽腫 / 脂質代謝 / miR-33 / mi-R33 / anti-tumor immunity |
研究開始時の研究の概要 |
小児において脳腫瘍は白血病に次いで多い悪性腫瘍で、髄芽腫は主要な組織型のひとつである。我々は過去の研究で、PD-L1の発現が髄芽腫の予後と逆相関することを報告した。本研究ではその分子機構の詳細解明を目指す。miR-33aに着目し、①miR-33aの抑制が髄芽腫発生に及ぼす影響、②髄芽腫の悪性度や免疫応答と関連するPD-L1、HMGA2やMYCとmiR-33aの相関関係、③miR-33aの抗腫瘍免疫反応性における役割、④免疫チェックポイント阻害薬(PD-1抗体/PD-L1抗体)とmiR-33aの併用効果について検証する。
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研究成果の概要 |
マウスモデルにおいて、Ptch1+/-は1年間で3割程度に髄芽腫が発生したのに比べて、ptch1+/-; miR-33a-/-では8割以上で腫瘍の発生が認められ、有意に発生頻度が高いことが示された。病理学的検討では、後者の腫瘍で浸潤性が高く、転移巣が認められた。また、採取した腫瘍細胞を免疫不全マウスの皮下に移植したところ、後者(miR-33aとのダブルノックアウト)で有意に生着率が高かった。トランスクリプトーム解析で、miR-33a欠損により腫瘍内のSCD1遺伝子の発現が有意に上昇することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
髄芽腫において、脂質代謝因子のmiR-33aを操作することで、腫瘍の発生や悪性度に影響を与えられることを明らかにした。miR-33は脂質代謝の他、c-Mycなどの増殖因子やPD-L1などの免疫分子にも影響することから、微小環境制御による腫瘍治療への応用が期待される。RNF213遺伝子も同様に脂質制御に関わっており、分子ネットワークを明らかにすることで、より正確な腫瘍制御につながる可能性がある。
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