研究課題/領域番号 |
19K09527
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター (2021) 大阪大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
大西 諭一郎 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 非常勤研究員 (00533811)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 脊髄損傷 / 代謝 / 解糖系 / 軸索変性 / 酸化ストレス / ATP / metabolism / spinal cord injury / degeneration / glycolysis / oxidative stress / 急性期 / アデノシン三リン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄損傷では直達障害により血管が破綻し脊髄が圧迫される。損傷部は血栓、血腫、浮腫が生じ血流が低下し、組織虚血から細胞内ATPの低下・枯渇を引き起こす。脊髄損傷急性期に細胞内ATPが時間的空間的にどのような変化を起こすかは不明な点が多い。本研究では、個体内で細胞レベルのATP量を非侵襲的かつ定量的に計測する事ができる細胞内ATP可視化マウスを用い、脊髄損傷急性期の細胞内ATPのリアルタイムモニタリングを行い、脊髄損傷後の細胞内ATPの時間的空間的変化を明らかにする。そして急性期の細胞内エネルギー代謝変化が脊髄2次損傷の増悪に与える影響を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、脊髄損傷急性期の細胞内ATPのリアルタイムモニタリングを行い、細胞内ATPの時間的空間的変化を明らかにした。そして損傷頭尾側での軸索変性の進行の違いがエネルギー代謝の違いによることを明らかにした。脊髄損傷尾側では解糖系が軸索変性を抑制し、損傷頭側では虚血再灌流障害による酸化ストレスが軸索変性を進行させることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊髄損傷後の軸索変性は頭尾側に徐々に広がっていく。損傷頭側での軸索変性は損傷直後から早く進行し、損傷尾側での軸索変性は遅れて進む。損傷頭尾側での軸索変性の進行の違いのメカニズムはよくわかっていない。本研究では脊髄損傷急性期の細胞内ATPのリアルタイムモニタリングを行い、細胞内ATPの時間的空間的変化を明らかにした。そして急性期の脊髄細胞内エネルギー代謝が2次損傷の増悪に与える影響を評価した。また、脊髄損傷の病態を、エネルギー代謝という観点から探索しし、脊髄損傷急性期での軸索変性の進行の違いのメカニズムを世界で初めて明らかにしている。
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