研究課題/領域番号 |
19K09529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
貞廣 浩和 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50509320)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 膠芽腫 / 腫瘍関連マクロファージ / glioblastoma / RTK / macrophage |
研究開始時の研究の概要 |
TAMにより膠芽腫細胞でどのようなRTKがリン酸化され、またどのようなligandを産生するか検討して、膠芽腫細胞へ与える影響を詳細に検証する。TAMを阻害することにより、そのリン酸化が阻害されることを示し、最終的にはTAMの阻害とTKIを用いたcombination therapyを開発することを目的とする。 従来、膠芽腫におけるRTKに対するTKI療法の研究は専ら腫瘍細胞のみを対象とし研究されてきた。本研究は腫瘍細胞のみではなく、TAMにより膠芽腫細胞のRTKがリン酸化されているという事実を明らかにし、RTKのみではなくTAMも阻害して治療応用しようというのが学術的独自性と創造性である。
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研究成果の概要 |
膠芽腫の病理標本を用い、腫瘍関連マクロファージが膠芽腫のどのような病理像の部分に多く存在するか、CD11bの免疫染色を行った。この際、病理像を①腫瘍境界領域、②細胞集族領域、③壊死領域、④血管増勢領域に分類し検討した。移植マウスを作成し、腫瘍関連マクロファージの機能や生存に強く関わるcolony stimulating factor-1 (CSF-1)の阻害薬であるBLZ945を投与し、生存曲線を作成した。有意な延長が得られた。腫瘍関連マクロファージは血管周囲から壊死組織に向かい、浸潤している可能性を見いだし、壊死組織やhypoxia と関連が深い可能性を見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
根治が得られていない悪性脳腫瘍において、腫瘍細胞のみならず、脳腫瘍内に存在する免疫細胞の役割を解析した。免疫細胞が腫瘍を殺すということにはならず、免疫細胞が腫瘍を増殖させる因子を放出することで腫瘍が増大する。そのため、脳腫瘍内からこの免疫細胞を選択的に抽出し、どのような増殖因子を放出するか検討した。それを薬剤で阻害し、腫瘍の増殖を抑えられることも確認した。実際の脳腫瘍標本の中にどの程度、この免疫細胞が混入するか、どのような場所に混入するかでその役割を解析した。
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