研究課題/領域番号 |
19K09540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
大野 誠 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (70598648)
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研究分担者 |
久保 優子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (00815566)
里見 介史 杏林大学, 医学部, 講師 (10633977)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 悪性神経膠腫 / 転移性脳腫瘍 / 画像 / APT imaging / MRI / 脳腫瘍 / 悪性脳腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
Amide proton transfer (APT) imaging は生体内タンパクに含まれるアミド基(-NH)のプロトンを検出する新たな分子imaging法であるが、臨床的有用性は明らかではない。本研究の目的は、悪性脳腫瘍の摘出標本の病理組織学的および分子遺伝学的特徴とATP imaging信号値の関係、ATP imagingと放射線治療・化学療法後の治療効果との関係を解析しAPT imagingの臨床的有用性を明らかにすることである。 本研究によりAPT imagingの悪性脳腫瘍の臨床における有用性が示されれば汎用MRI機器を用いた低侵襲的な検査として臨床的価値が高い。
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研究成果の概要 |
Amide proton transfer (APT) imagingの臨床的有用性を明らかにするために、術中ナビゲーションで位置情報を合わせた摘出標本の病理学的特徴とATP imaging画像所見の関係を検討した。Ki-67陽性細胞割合>3%に対するAPT imagingの感度は0.59であったが造影MRI画像は0.83で造影MRI画像の方が高かった。Ki-67陽性細胞割合≦3%に対するAPT imagingの特異度は0.63であったが造影MRI画像は0.59でAPT imagingの方がやや高かった。放射線壊死では細胞密度の低下によりAPT非高信号として描出されると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義としてAPT imagingの画像所見と位置情報を合わせた摘出標本の病理組織学的特徴との関係を検討したことが挙げられる。このことにより造影MRIと比較したAPT imagingの臨床的な位置付けが明確になったと考えられる。また今回の研究方法は、術中MRI画像を用いて位置情報を合わせた組織標本採取を行うことで、摘出した組織中の遺伝子変異やタンパクの含有量と対応する画像部位における画像上の特徴との関係を検討することができ、今後の研究に展開できるものと考えられた。
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