研究課題/領域番号 |
19K09541
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター) |
研究代表者 |
中溝 玲 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 客員研究員 (80529800)
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研究分担者 |
天野 敏之 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 脳神経外科医長 (70448413)
松尾 諭 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 脳神経外科 客員臨床研究員 (80734938)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 膠芽腫 / セリン合成経路 / ピリミジン合成経路 / SHMT2 / PSPH / セリン / ピリミジン / プロテオミクス / 神経膠芽腫 / 浸潤 / 増殖 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
近年、腫瘍の浸潤や増殖に重要な役割を担うタンパクが新たに多数報告されている。次世代プロテオミクスiMPAQT法を用いると、これら新規タンパクを含む最大400種のタンパクを標的とした高精度広範囲解析が一度に可能である。本研究では、開頭腫瘍摘出術を行った神経膠芽腫患者から得た臨床標本を用いて、1)生体内神経膠芽腫に特異的に発現しているタンパクの同定、2)invasion frontやtumor coreに特異的に発現し、浸潤能や増殖能に関与するタンパクの同定、3)血液中や髄液中に存在する神経膠芽腫の浸潤・増殖に関連するバイオマーカーの探索を行い、新たな知見を得る。
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研究成果の概要 |
ヒト臨床サンプルにおいて、膠芽腫では正常脳と比較してpyrimidine synthesis pathwayとserine synthesis pathwayの活性が有意に上昇していた。Nucleotide synthesisに関与するenzymeの中では、NME1, RRM1, RRM2B, NT5C3 が膠芽腫で有意に発現が上昇していた。Serine synthetic pathwayでは、SHMT2とPSPHの発現が有意に上昇していたのに対して、その上流の酵素であるPSAT1は downregulateしており、PHGDHの発現は Negativeとの有意な差は見られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GSE16011 glioma patients datasetとTCGA glioblastoma patients datasetに おいてSerine synthesis pathwayの活性はいずれのdatasetにおいても poor outcomeに相関しており、この経路の抑制は膠芽腫に対する新たな治療戦略となりうる。 Nucleotide synthesisの活性に関連するNME1, RRM1, RRM2B, NT5C3、およびSerine synthesis pathwayの活性に関連するSHMT2とPSPHは、膠芽腫に対する新たな治療戦略のターゲットとなる可能性が示唆された。
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