研究課題/領域番号 |
19K09554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
唐杉 樹 熊本大学, 病院, 講師 (80706482)
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研究分担者 |
徳永 琢也 熊本大学, 病院, 特任助教 (60759520)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 腱板断裂 / Hedgehogシグナル / Smoothened agonist / Hedgehog (Hh)シグナル / 腱板修復術 / 再断裂 / Hedgehog(Hh)シグナル / ヘッジホッグシグナル / 腱板修復 |
研究開始時の研究の概要 |
腱板断裂は肩関節の痛みや機能障害の原因となる疾患である。治療として腱板修復術が行われるが術後の再断裂が大きな問題となっている。腱骨間の不十分な修復能が再断裂発生の一因とされ、再断裂の減少および治療期間の短縮を目的とした修復促進治療への要望は高い。われわれは腱板修復促進の研究を行い、いくつかの成長因子に修復促進効果があることを報告してきたが、本来の付着部線維軟骨構造の再生は実現できていない。近年、Hedgehog(Hh)シグナルが線維軟骨層の形成に重要な働きをもつことが報告された。本研究では腱板修復過程におけるHhシグナルの活性化による修復促進効果を検証し、修復促進のメカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
鏡視下腱板修復術は再断裂率が比較的高い。正常な腱板付着部の線維軟骨層の形成や損傷後の修復にHedgehog(Hh)シグナルが重要な役割を果たしていることが近年示されている。腱板修復術後の修復促進を目指し、ラット腱板修復モデルにHhシグナルアゴニストのSmoothened agonist(SAG)の投与を行い、採取した肩組織に対する以下の2つの実験をおこなった。①張力測定器を用いた引っ張り破断試験では修復した腱板の力学的強度に変化は認めなかった。②組織評価では組織学的な変化は認めなかった。以上より本研究においてラット腱板修復モデルに対するHhシグナルを介した腱板修復促進効果は検証できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
正常な腱板付着部の構造である線維軟骨層の形成やその損傷後の修復にはHedgehog(Hh)シグナルが重要な役割を担っていることが報告されており、本研究ではラット腱板修復モデルに対してHhシグナルを増強するSmoothened agonist(SAG)を局所投与し腱板修復促進効果の検証を試みた。しかしながらSAGの局所投与では腱板修復部のHhシグナルは増強せず、力学強度や組織学的所見の変化を認めなかった。SAGの投与法、またはHhシグナルに応答する細胞に対する解析が今後必要と考えられた。
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