研究課題/領域番号 |
19K09555
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
白石 大偉輔 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (70769512)
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研究分担者 |
菰原 義弘 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40449921)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腫瘍関連マクロファージ / CD163 / 骨肉腫 / 肉腫 / スルフィド化合物 / マクロファージ / 腫瘍 / 腫瘍内微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
近年マクロファージ(Mφ)の活性化が病態の形成や消長と深く関連することが明らかになるにつれMφの活性化制御が様々な病態治療に有効であると考えられている。我々はMφ特異的に発現するCD163が腫瘍微小環境での腫瘍進展に深く関与することを明らかにしたことから、がん治療薬の新たなターゲット分子と考えている。そこで、本研究では、未だMφの活性化における機能性について未解明な点が多い骨肉腫におけるCD163の機能性を明らかにすると同時に、CD163をターゲットとした化合物(CD163阻害剤・刺激剤)の抗腫瘍効果を評価することで将来的にがんに対するMφの活性化制御に基づく新たな治療薬の開発を目指ざす。
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研究成果の概要 |
腫瘍微小環境において腫瘍進展に寄与するマクロファージ(Mφ)の活性化制御による骨肉腫の新たな治療戦略の開発を目的にMφ特異的分子であるCD163の骨肉腫進展に対する機能ならびにCD163標的化合物の抗腫瘍作用を評価した。その結果、CD163を抑制する環状硫黄化合物であるOnionin Aや、その誘導体がMφの活性化を制御することで腫瘍細胞増殖を抑制することを明らかにした。また、それら化合物が腫瘍移植モデルマウスにおいても腫瘍浸潤Mφの活性化制御を介して腫瘍進展を抑制することを明らかにした。ゆえに、CD163を標的としたMφの活性化制御が骨肉腫に対する新規治療戦略の候補となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は骨肉腫における腫瘍浸潤マクロファージでのCD163の腫瘍免疫における役割を明らかにすることでCD163標的化合物を癌治療に応用しようとする研究である。本研究では数種の環状硫黄化合物がCD163を抑制することでマクロファージの活性化を制御し、骨肉腫に対して有効性を示すことを明らかにした。本研究成果は骨肉腫治療において腫瘍浸潤マクロファージの活性化制御が治療ターゲットとなりうる可能性を明らかにしたことで新たな治療戦略の一助となるものと考えられる。
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