研究課題/領域番号 |
19K09571
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
土屋 弘行 金沢大学, 医学系, 教授 (40227434)
|
研究分担者 |
三輪 真嗣 金沢大学, 医学系, 助教 (40753455)
林 克洋 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任教授 (80507054)
五十嵐 健太郎 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任助教 (80622860)
山本 憲男 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任教授 (90332668)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 骨肉腫 / 転移 / エクソソーム / 細胞外小胞 / 破骨細胞 / miRNA / 蛍光イメージング / 肺転移 / 骨髄由来マクロファージ / イメージング / 肉腫 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,がんの浸潤,転移の研究において,循環系に存在する腫瘍細胞(circulating tumor cell:CTC)やエクソソーム,がん微小環境が注目されている.本研究では,腫瘍細胞が循環系を介して遠隔臓器に到達し,腫瘍を形成するまでの過程におけるエクソソームや微小環境の作用を観察するために,蛍光イメージングにより腫瘍細胞,エクソソームを異なる蛍光タンパクで可視化し,継時的に観察することにより転移機序を明らかにする.また,腫瘍が転移を形成するまでの間に腫瘍細胞がどのように性質を変えるかを調べることにより転移巣形成機序を明らかにし,新たな治療標的を特定する.
|
研究成果の概要 |
骨肉腫細胞が分泌するエクソソームがmiRNA146a-5pをマクロファージ(前破骨細胞)へと伝達することで破骨細胞の分化を抑制し,浸潤・転移を促進する環境を構築することを明らかにした。骨肉腫モデルマウスにおいて,腫瘍細胞のエクソソーム産生を抑制したところ,血管新生や転移が抑制され、腫瘍周囲の破骨細胞の分化が維持された。腫瘍由来のエクソソームはマクロファージ(前破骨細胞)に取り込まれ,TRAF6の生成抑制及びNFκB経路のリン酸化抑制を介して、前破骨細胞の融合(破骨細胞の分化)を阻害した。さらに、miRNAの全網羅的解析を行った結果、miRNA146a-5pがTRAF6の生成抑制に関与していた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は骨肉腫におけるエクソソーム,miRNA,マクロファージ,破骨細胞の役割を明らかにすることで骨肉腫の進展・転移機序を解明する研究である。miRNAは骨肉腫の診断バイオマーカーとなる可能性があり,また,エクソソームやマクロファージ,破骨細胞は骨肉腫の治療標的となる可能性があり,新たな診断・治療方法の開発へと発展することが期待される。
|