研究課題/領域番号 |
19K09575
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中村 英一 熊本大学, 病院, 医員 (70274719)
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研究分担者 |
岡元 信和 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (70600162)
舛田 哲朗 熊本大学, 病院, 特任助教 (20794530)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 早期変形性膝関節症 / 関節軟骨 / MRI定量評価 / 歩行解析 / T1ρ & T2 mapping MRI / 3次元歩行解析 / T1ρ mapping MRI / T1ρmapping MRI / 3次元運動解析 / 早期膝OA |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,早期膝OAにおける,①X線評価では捉らえられない関節軟骨情報をT1ρ mapping MRIを用いた定量評価と,②歩行動態及び膝関節運動の特徴を明らかにし,早期OA膝の診断基準を補完することである.本研究結果は,現在不十分な早期膝OAの診断基準をより明確にし,早期膝OAをより的確に同定可能とすることで,その後の進行の予防あるいは抑制へ寄与するものである.本研究の企画は,医療費高騰の原因ともされる人工膝関節置換術の対象となる進行した膝OA患者を減ずる予防戦略のひとつとして,医療経済的にも実現可能な重要な課題であり,独創的なものと考えられる.
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研究成果の概要 |
本研究では,コロナ禍のため患者リクルートに支障が生じ,限定的な結果しか得られなかった.国際早期変形性膝関節症(膝OA)診断基準に基づいた早期膝OA35膝を対象とし,対照群を健常膝12膝(以下,健常群)とした.①関節軟骨のMRI質的評価では,早期OA膝と健常群との差はみられなかった.このためcut-off値あるいは推定値を設定することはできなかった.②歩行解析では,早期膝OAでは,健常群に比べ,膝関節の屈曲可動域は減少していた.今回の結果より,早期OA膝では関節軟骨の変化は乏しく,これらの値による識別はできず,早期OA膝の診断基準の補完は困難であった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
変形性膝関節症(膝OA)の発症予防や早期の診断・治療法の確立は,健康寿命を延ばすうえでも,医療費低減のためにも喫緊の課題である.そこで,本研究では,国際早期変形性膝関節症会議で提唱された早期膝OA診断基準をもとに,早期膝OAを抽出し,その軟骨の状態や膝運動の変化をより明確に評価することにより,現時点での早期膝OA診断基準をさらに検証し,また,補完することにより,膝OAの予防戦略を進展できる可能性が考えられる.
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