研究課題/領域番号 |
19K09586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
福田 寛二 近畿大学, 医学部, 教授 (50201744)
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研究分担者 |
中尾 慎一 近畿大学, 医学部, 教授 (10207714)
寺村 岳士 近畿大学, 大学病院, 講師 (40460901)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2021
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 組織幹細胞 / 酸化ストレス / オートファジー / miRNA / 幹細胞老化 / 活性酸素 / 細胞小器官 |
研究開始時の研究の概要 |
酸化ストレスの蓄積は細胞老化の代表的な形質であり機能低下の主因である。劣化したミトコンドリア、ペルオキシダーゼの残留はROSの主たる発生源となりうるが、どのように引き起こされるのかはよくわかっていない。今回、老化細胞で特異的に発現が上昇するmiRNAがオルガネラの更新における調節因子であるという仮説を立てた。本研究ではMSCをモデルにAg-miRNAを同定し、その働きを明らかにする。
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研究実績の概要 |
組織幹細胞の老化は、組織恒常性の低下を引き起こす要因の一つであると考えられている。酸化ストレス(Reactive oxygen species: ROS)の蓄積は細胞老化の代表的な形質であり機能低下の主因である。劣化したミトコンドリア、ペルオキシダーゼの残留は強大なROSの発生源であるが、それを引き起こす機構はよくわかっていない。本研究では、老化細胞で特異的に発現が上昇するmiRNA(Aging-associated miRNA: Ag-miRNA)が劣化ミトコンドリアやペルオキシダーゼ分解の調節因子であるという仮説を立て、これを検証した。加齢マウス骨髄間葉系幹細胞(Bone Marrow Mesenchymal stem cell、BMMSC)をモデルにAg-miRNAを探索したところ、miR-142、miR-155が加齢BMMSCで上昇することを発見した。培養細胞を用いた機能解析の結果、miR-142はEpas1の抑制を介してペルオキシソーム選択的オートファジーを阻害し劣化ペルオキシソームの蓄積を誘導すること、miR-155はBAG5の発現を抑制することでParkinに制御されるミトコンドリア選択的オートファジーを阻害することが明らかとなった。本研究により、2種類のオルガネラ選択的オートファジーを阻害するAg-miRNAが明らかとなった。今後さらに研究を進展させることで、加齢性疾患のバイオマーカーあるいは治療標的分子としての発展性が期待できる。
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