研究課題/領域番号 |
19K09592
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池田 敏之 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80322759)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 軟骨分化 / SOXトリオ / 選択的スプライシング / 転写因子 / サイトカイン / 転写制御 |
研究開始時の研究の概要 |
SOXトリオの下流の転写因子EMX2を標的とし、その分子間ネットワークを明らかにするための研究である。具体的には以下の4項目について検討を行う。1) EMX2の相互作用因子の検索と機能解析 2) EMX2の転写制御メカニズムの解明と転写誘導物質のスクリーニング 3) EMX2の選択的スプラシング制御機構解明とスプライシング制御物質のスクリーニング 4) EMX2の下流分子の検索と機能解析。 研究手法としてさまざまな分子生物学的手法を駆使し、新規分子検索を含めてより新しい知見を得ることを目指している。
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研究成果の概要 |
EMX2の軟骨分化誘導能を、プロモーター・レポーターアッセイ、リアルタイムRT-PCR、導入細胞のALP/アルシアンブルー染色により確認した。EMX2の軟骨細胞誘導能はSOXトリオと異なり、未分化軟骨細胞株や間葉系幹細胞など軟骨分化能を有する細胞に特異的であった。EMX2にはエクソン2を欠くスプライシングバリアントが存在し、このバリアントでは軟骨分化誘導能が弱かった。EMX2の転写制御を活性化する転写因子としてRELAが同定されNF-κβシグナルと密接な関連性をもつことが示唆された。EMX2の下流に位置し軟骨分化誘導能を有する分子として複数のTNFスーパーファミリーリガンドを同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軟骨分化誘導能を持つ新規転写因子EMX2を新たに同定した。EMX2はSOXトリオと異なり軟骨分化誘導能をもつ細胞種に特異的に作用し、より分化が進行した状態についての研究標的分子として有望である。またEMX2の上流・下流にNFκβシグナルが関与すること、TNFスーパーファミリーリガンドの中に軟骨分化誘導能をもつものが存在することが示唆されたことで、軟骨再生薬開発への糸口が見えてきたものと考えられる。
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