研究課題/領域番号 |
19K09593
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
松原 秀憲 金沢大学, 附属病院, 講師 (10507057)
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研究分担者 |
山本 靖彦 金沢大学, 医学系, 教授 (20313637)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 骨癒合遷延 / 糖化ストレス / メチルグリオキサール / 難治性骨折 / 糖尿病 / 骨癒合不全 / ピリドキサミン / 骨折 / AGE / MG / RAGE / 骨形成 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病において加速的に増加・蓄積する糖化ストレス(advanced glycation end-products(AGE)とAGE 受容体(RAGE)が糖尿病の骨治癒に悪影響を与えることは、われわれの先行研究から明らかになった。今回の研究では、骨形成遅延がおきる分子メカニズムをノックアウトマウスや、蛍光プローベなどを使いながらより詳細に明らかにし、それらにターゲットをあてた新たなる糖尿病における骨折治療法を開発することである。
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研究成果の概要 |
糖尿病患者では骨折後の癒合不全、偽関節形成のリスクが非常に高いことが知られており、その原因として糖化ストレスの関与を証明し、新たな治療を目指すことを目的とした。 マウスでの実験において、糖尿病マウス(DM)の骨折治癒遷延に対するピリドキサミン(pyr)の効果を比較検討したところ、uCT,病理学的に糖化ストレスによる骨癒合遷延がpyrにより改善することを確認できた。糖化ストレス(メチルグリオキサール)と骨癒合遷延の因果関係を示す分子基盤が希薄であったため、細胞実験でメチルグリオキサールと特異的に結合する蛍光プローブを用いることでその関与を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病患者における骨折後の癒合不全、偽関節形成は手術を適切に行なったとしてもなかなか骨癒合を得られないために、非常に難治性である。これまで整形外科学的なアプローチとしてインプラントの選択、固定力の増加、骨形成促進薬、超音波治療などが行われてきたが、効果は十分でなかった。本研究はこの難治性である糖尿病性骨癒合遷延に対して新たな解決策になりうる研究であり、今回の結果からその糸口が見出された。この治療が確立すれば、従来のアプローチに併用して治療を行うことで、難治性骨折でも早期に骨癒合が得られ、より早期に社会復帰が可能になると思われる。
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