研究課題/領域番号 |
19K09602
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小関 弘展 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (70457571)
|
研究分担者 |
志田 崇之 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (00625733)
尾崎 誠 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (20380959)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 不動 / 骨萎縮 / 骨微細構造 / 骨強度 / 微細構造 / 骨 / 萎縮 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ラット後肢不動化骨萎縮モデルを作製し,骨微細構造と強度の経時的変化をin vivoで評価することにより,不動性骨萎縮の構造学的病態解明,再骨折に対する有効な予防手段の確立を試みる。骨微細構造の解析にはマイクロCTによる皮質骨と海綿骨の3次元構造に関する種々のパラメータを計測する。破断強度は精密万能試験機を用いて3点曲げ強度,圧縮強度を計測する。これらの計測値の経時的変化,相関を明らかにするとともに,栄養・薬剤・外固定の材質・運動療法など種々の条件設定による影響を検討する。不動が骨萎縮に及ぼす影響と様々な対策の効果を正確かつ詳細に解析し,脆弱性骨折の発生予防のための有用な知見を提供する。
|
研究実績の概要 |
不動性骨萎縮動物モデルを確立し、介入実験(食事の栄養素、現在使用されている様々な骨粗鬆症薬の種類と量による効果の有無、外固定の材料(材質)や種類による違い、外固定中の運動療法(等尺性運動、健肢運動、持続時間、回数)の効果)について検討した。8週齢のSPF Wistar系ラット400匹を対象として、栄養素(Ca、P、タンパク質、ビタミン、ミネラル、カロリー等)、現在使用されている各種骨粗鬆症薬の種類(Vit.D製剤、ビスホスホネート、PTH製剤等)と投与量による効果判定、外固定の材料(プラスチック、装具、石膏等)、種類(ギプス、シャーレ、シーネ等)、厚み、巻き方の違い、外固定中の運動療法(等尺性運動、健肢運動、持続時間等)の効果を判定した。不動性骨萎縮の予防と回復に有効であった因子として、Ca、P、タンパク質の総合量,ビスホスホネート、PTH製剤、抗RANKL抗体、1日3時間以上の等尺性筋収縮、1時間以上の有酸素運動であった。令和5年度の学術発表論文は8編(英字論文3編)、学会発表は14演題(最優秀演題賞1演題)であった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
試行錯誤の末、不動性骨萎縮のラットモデルを確立し、大腿骨の骨微細構造の解析、骨強度の計測と両者の相互関係に関する分析は概ね終了した。介入実験として食事の栄養素、様々な骨粗鬆症薬、外固定の材料(材質)や種類の条件設定を進めて論文作成段階に至っているが、論文のアクセプトに至っていない。また、運動療法(等尺性運動、健肢運動、持続時間、回数)については頻度、時間、強度、方法など多くの不確定交絡因子が多く、効果を発現する境界を解明するのに時間を要している。
|
今後の研究の推進方策 |
不動性骨萎縮の予防と回復に有効性を示した因子の解析を進め、最も効果が高まるような組み合わせを探索する。また、ヒトへの応用を念頭に、様々な病態に合わせた治療体系を確立させるための知見を集積する。投稿中の論文に関しては、ジャーナルの選定と査読者とのやり取りを進める。
|