研究課題/領域番号 |
19K09604
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
平川 義弘 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 客員研究員 (60735976)
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研究分担者 |
玉井 孝司 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (30711824)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 骨折 / 加熱式タバコ / 喫煙 / 骨癒合 / ラット / 骨分化 / 加熱式タバコ加熱式タバコ / 加熱式たばこ / heated tobacco products / MC3T3E1 / Cigarette Smoke Extract / Heated Tobacco Product / cell viability / 電子タバコ / エアロゾル / 骨髄間葉系幹細胞 / 分化 |
研究開始時の研究の概要 |
当研究は、電子タバコのエアロゾルが骨癒合に及ぼす影響を燃焼式タバコ煙、及び非喫煙と比較検証し、骨関連手術前における電子タバコ使用の是非を評価することである。当研究は3種類の骨前駆細胞(ヒト由来1種、ラット由来2種)を用いたIn vitro評価と、2種類の骨癒合モデル(大腿骨骨折治療、脊柱後側方固定)を用いたIn vivo評価に分かれる。研究期間内に電子タバコエアロゾル抽出液を投与する群、燃焼式タバコ煙抽出液を投与する群、及び投与しない群を作製し比較する。当研究により、骨癒合を必要とする手術の周術期における電子タバコ使用の影響が明らかとなり、日常臨床の一助となる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は加熱式タバコが骨癒合に与える影響を基礎的研究にて明らかにすることである。燃焼式、加熱式タバコでそれぞれタバコ抽出液を作成し、前骨芽細胞に投与し、細胞生存率と骨分化阻害作用を評価した。また、ラットの大腿骨骨切りモデルに対して各抽出液を投与し、4週後に骨組成、仮骨体積と力学強度を測定した。細胞生存率は両群共に時間、濃度依存性に有意に低下した。骨分化モデルでは、両群ともにALP活性が低下した。動物実験では、骨塩量、仮骨体積、また力学強度が両群共に対称群より有意に低下した。本研究結果を踏まえ、骨癒合を必要とする手術に際して、外科医は加熱式タバコの禁煙も勧めるべきである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、近年国内でも爆発的に普及している加熱式タバコが燃焼式タバコと同様に細胞生存率を低下させ、骨分化、骨癒合の阻害をもたらすことが明らかとなった。研究成果は『The Journal of Bone and Joint Surgery』(IF = 5.284)に論文掲載された。本研究結果を踏まえて、骨折治療中や骨癒合を必要とする手術に際しては燃焼式タバコだけではなく加熱式タバコの禁煙も勧めるべきであると考えられる。
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