研究課題/領域番号 |
19K09609
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
遠藤 健司 東京医科大学, 医学部, 准教授 (90266479)
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研究分担者 |
山本 謙吾 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (10246316)
澤地 恭昇 東京医科大学, 医学部, 講師 (20571152)
鈴木 秀和 東京医科大学, 医学部, 兼任講師 (40317871)
高松 太一郎 東京医科大学, 医学部, 助教 (90459561)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 椎間板性疼痛 / interleukin-1 / autocrine / MAP kinase / DUSP1 / 炎症 / オートクライン / インターロイキン / 椎間板性腰痛 |
研究開始時の研究の概要 |
椎間板性疼痛発症の過程は慢性的な微小炎症状態であり,これにより誘導される椎間板組織変性と,次いで起こる非生理的神経侵入が同病態形成の分子機構として考えられている.本研究は,椎間板細胞が産生する炎症性サイトカインであるIL-1が,自身または近傍の椎間板細胞を刺激するといったautocrine機構により慢性的な微小炎症に関与するかについて分子生物学的に解明し,その制御の可能性について中和抗体,siRNA等,種々の手法を用いて検討し,椎間板性腰痛治療の新たなアプローチ法を探ることを目的としている. 本研究は,椎間板性腰痛患者の生活の質の向上および社会復帰への貢献に繋がるものと期待される.
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研究成果の概要 |
椎間板性疼痛発症過程は慢性的微小炎症状態であり,これが病態形成に関わる.IL-1α/βは,慢性的微小炎症状態に関与する炎症性サイトカインと考えられ,その生理活性は内因性阻害タンパク質IL-1Raにより制御される.しかしながらこれら3分子の発現調節機構は不明である.本研究では,椎間細胞由来IL-1が自身または近傍の椎間板細胞をautocrine様にpositive feedback機構により慢性微小炎症状態を形成する機序を解明し,さらにMAP kinaseおよびその脱リン酸化酵素であるDUSP1に着目しその制御の可能性を検討し,椎間板性疼痛保存治療の新たなアプローチを探ることを目的とした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,椎間板性疼痛の病態形成過程に慢性的な微小炎症状態が継続することに着目し,微小炎症形成に炎症性サイトカインであるIL-1α/βのautocrine様positive feedback機構が関与すること,またその制御に炎症刺激の細胞内情報伝達経路を担うMAP kinaseが関与すること,さらに同機構がMAP kinaseの脱リン酸化酵素であるDUSP-1により抑制できる可能性を明らかにした学術的意義の高い研究である. また本研究成果は,椎間板性疼痛のみならず他の慢性運動器疼痛疾患への応用も強く期待され,社会的意義も高いと言える.
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