研究課題/領域番号 |
19K09611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
田村 行識 神戸学院大学, 栄養学部, 講師 (40580262)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 糖尿病 / グルココルチコイド / 筋萎縮 / 骨粗鬆症 / 亜鉛トランスポーター / 亜鉛シグナル / 筋-骨連携 / ミオスタチン / 亜鉛 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病病態やグルココルチコイド投与下において、筋と骨の機能が同時に障害されることが知られているが、その機序については不明な点が残されている。亜鉛は、生命活動に必須の微量栄養素で、筋と骨の両方の機能維持に重要であることが報告されている。本研究では、筋骨格系の機能維持における亜鉛の役割を解明し、筋と骨の異常を同時かつ相乗的に改善する予防・治療法を確立したい。
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研究成果の概要 |
本研究では、糖尿病に伴う筋萎縮と骨粗鬆症に対する亜鉛シグナルの役割を検討した。糖尿病マウスの筋組織では、亜鉛トランスポーターZip9, Zip13, ZnT6の発現が低下しており、これらの機能をin vitroで解析した結果、これらの亜鉛トランスポーターの減少が筋分解系の亢進に寄与することが明らかとなった。また、糖尿病マウスの骨組織では、Zip6の発現が減少しており、in vitroでの検討の結果、骨芽細胞におけるZip6の減少は骨分化を障害することが明らかとなった。本研究成果から、亜鉛トランスポーターの発現変化を介した亜鉛シグナル障害が、糖尿病に伴う筋骨格系障害に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
健康寿命を延伸するためには筋と骨の機能維持は不可欠である。近年、糖尿病に伴う筋萎縮および骨粗鬆症が注目されているがその病態機序は不明な部分が多い。本研究では、亜鉛トランスポーターの発現変化を伴う亜鉛シグナル障害が、糖尿病に伴う筋と骨の異常に関与することを証明した。また、本研究において亜鉛投与が亜鉛トランスポーターの発現変化の改善を介して、筋量と骨量を改善することを見出している。本研究成果は、糖尿病に伴う筋骨格系障害の新たな病態機序を提供する知見であり、亜鉛シグナルを標的とした本病態の新たな予防・治療法の開発につながることが期待される。
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