研究課題/領域番号 |
19K09612
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
越智 健介 東邦大学, 医学部, 研究員 (70445203)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 末梢神経 / 神経損傷 / 神経虚血 / 神経内血流 / bFGF / bFGF / 末梢神経再生促進 / 難治性末梢神経障害 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト末梢神経内部には血流量に乏しい「分水嶺」が存在するという新知見を見出した筆者は、従来の治療法に「分水嶺部の血流改善」という要素を加えることで、難治性末梢神経障害に対する新規治療法を開発できるのではないかと着想した。ラット急性神経損傷モデルの損傷神経に対して神経剥離術と分水嶺内血管新生因子注入を併用したところ、神経機能回復が有意に促進された。本研究の目的は上記急性神経障害モデルに対する研究を完成させると同時に、慢性神経障害モデルに対しても同様の検証を加えることにより、難治性末梢神経障害に対す新規治療法開発とその機序解明の基盤とすることである。
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研究成果の概要 |
「神経内分水嶺内部への血管新生因子注入は、損傷神経の再生を促進させる」との独創的な仮説に基づいて、ラット急性神経損傷モデルの損傷神経に対して神経剥離術と分水嶺内(神経束間結合組織内)血管新生因子(塩基性線維芽細胞増殖因子:bFGF)注入を併用したところ、神経機能回復が有意に促進された。超音波治療器を併用することで、その可能性がさらに拡大することも示唆された。このことを応用することで、ヒトの各種難治性末梢神経障害に対する有効な新規治療法開発すべく臨床応用を進めたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「神経内分水嶺内部への血管新生因子注入は、損傷神経の再生を促進させる」ことが初めて実証されたことは学術的に極めて意義深い。またこの効果は神経内への血管新生因子注入のみならず、神経外への血管新生因子注入でも獲得されることが示唆されたことは本法を臨床応用する上で大きな進捗であった。ヒトの各種難治性末梢神経障害に対する有効な新規治療法開発の目処がついたことから、その社会的意義も極めて大きいと考えている。
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