研究課題/領域番号 |
19K09622
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
美舩 泰 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80608464)
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研究分担者 |
乾 淳幸 神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (70457092)
西本 華子 神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (30707154)
国分 毅 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (40403266)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 肩腱板断裂 / 抗酸化物質 / アポシニン / DHEA / NMN / 糖化最終生成物 / 活性酸素 / 肩腱板 |
研究開始時の研究の概要 |
まずin vitro実験としてヒト腱板組織より肩腱板由来細胞を分離後、各種抗酸化薬の投与下で48時間培養し、酸化・炎症関連遺伝子の発現やROS・アポトーシスの発現、細胞活性など評価する。次にin vivo実験ではAGEs/ROS発現増強動物モデルとして 1年齢もしくは2年齢の高齢のラットまたは糖尿病ラットを用い、各種抗酸化薬を投与した上で、腱板組織におけるAGEs/ROS発現量および酸化・炎症関連遺伝子の発現、ROS・アポトーシスの発現量の評価、引っ張り試験による腱板強度評価を、抗酸化薬非投与群のラット腱板組織と比較検討する。
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研究成果の概要 |
我々はこれまでに、加齢性の運動器障害の1つである「非外傷性(変性)肩腱板断裂」が「酸化・糖化ストレス」と関連があることを報告してきた。今回は種々の抗酸化物質(アポシニン、ニコチンアミドモノヌクレオチド;NMN、デヒドロエピアンドロステロン;DHEA)を用いて、変性を主因とする肩腱板断裂に対する予防的治療法の開発を目的とした。まずラットアキレス腱細胞にAGEsを添加して糖化ストレスをかけ、それぞれの抗酸化薬を投与し、その抗糖化・抗酸化作用を確認した。また、動物実験においてもラットのアキレス腱変性または炎症モデルを作成し、そこにそれぞれの抗酸化薬を投与し、変性または炎症の抑制効果を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の結果から、肩腱板の変性の原因である糖化および酸化ストレスに対する治療薬として、アポシニン、NMN,DHEAが可能性のある薬剤であることが示唆され、今後の治療薬開発に対する一助になることが期待される。これにより、加齢とともに罹患率が上昇する肩腱板断裂の発生を抑えられることが期待される。しかし、現段階では、薬剤の投与方法が全身投与であることや、薬剤の副作用(全身に対する影響、局所に対する影響)に関して、まだ議論が必要であり、今後さらなる研究を進めることが必要である。
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