研究課題/領域番号 |
19K09623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
石黒 尚子 鳥取大学, 医学部, 助教 (50346350)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 胞巣状軟部肉腫 / ASPL-TFE3 / 融合遺伝子 / 腫瘍特異的転写制御 / 腫瘍特異的転写因子 / 下流遺伝子 / 骨軟部肉腫 / 軟部腫瘍 / キメラ遺伝子 / 軟部肉腫 |
研究開始時の研究の概要 |
胞巣状軟部肉腫ではASPL-TFE3融合遺伝子が発がんの原因遺伝子として知られており、ASPL-TFE3は標的遺伝子とその下流因子の異常な発現や活性化を引き起こすことで腫瘍発生に導くと考えられている。本研究課題では、ASPL-TFE3にかかわる発がんの分子メカニズムを包括的に解明し、胞巣状軟部肉腫の診断や治療に応用する分子基盤を確立することを計画している。
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研究成果の概要 |
ASPL-TFE3融合遺伝子は転写制御因子として機能し、下流遺伝子の発現異常を導くことで胞巣状軟部肉腫の発症ならびに進展に寄与することが知られている。本研究では、ASPL-TFE3が腫瘍発症に導く分子メカニズムを解明するため、ChIP-seq法による下流遺伝子の網羅的解析を行った。その結果、ASPL-TFE3の下流標的遺伝子候補として代謝関連因子、血管新生因子、シグナル伝達関連因子、増殖因子を同定した。さらに、これらの下流因子の一部は腫瘍細胞の増殖能、遊走能、浸潤能などを促進することを示す結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ASPL-TFE3融合遺伝子は胞巣状軟部肉腫の発症・進展において重要な役割を果たすことから、本融合遺伝子の機能解析は胞巣状軟部肉腫の分子病態を理解する上で重要な手がかりになると考えられる。また一般に、転写制御因子としてはたらく融合遺伝子は、下流の転写標的遺伝子群の発現異常を引き起こすことで腫瘍の発症に寄与しており、その標的遺伝子の同定は新たな分子標的治療法の開発に展開する分子基盤の確立につながると期待される。
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