研究課題/領域番号 |
19K09635
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
山本 卓明 福岡大学, 医学部, 教授 (20336035)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脆弱性骨折 / 股関節 / 肩関節 / 関節破壊 / 膝関節 / 骨壊死 / 膝骨壊死 |
研究開始時の研究の概要 |
関節内に発生する代表的疾患である大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折の予後規定因子を多角的に解析し、関節破壊のメカニズムを解明し、もって健康寿命の延伸に寄与する。 具体的には、 (1)骨粗鬆症に伴って発生する大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折を検討する (2)骨粗鬆症に伴って関節破壊を来すという新たな概念を多角的に解析する (3)各関節での関節破壊を来す疾患群の病態解明も併せて行う
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研究成果の概要 |
股・肩・膝関節の脆弱性骨折に伴う関節破壊のメカニズムに関して、臨床病理学的検討を行った。臨床像では、股・肩関節は、急速な関節裂隙狭小化を伴いながら骨頭と関節窩に破壊が生じていた。病理組織学的には、骨折像に加え、骨軟骨破壊産物を含む肉芽腫性病変を全例に認めた。膝関節では、MRI上bone marrow lesion (BML)が認められ、同部は造影MRIでは、造影されていた。BMLの病理組織像は、脆弱性骨折に伴って発生した骨髄内浮腫、うっ血像、新生血管などを反映していることが分かった。さらに、MRI上のバンド像に該当する部位には肥厚骨梁を認め、一部は骨折に対する仮骨形成など修復反応を呈していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨粗鬆症性軟骨下脆弱性骨折と関節破壊に関する検討を行った報告は国内外を問わずこれまでになく、新しい病態を世界に先駆けて解析するものである。今回の研究結果より、早期にSIFを診断し、適切な治療を行うことで、関節破壊を防止できる可能性が示唆された。また、関節内における軟骨下脆弱性骨折の代表的疾患である大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折は、われわれが世界で初めてその発生を病理組織学的に報告しており、引き続いて典型的画像所見、合併症などを報告した。本分野に関しては検討症例が多く、このような豊富な症例数と経験に基づいた環境のもとに行われる本研究は、世界最先端のものである。
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