研究課題/領域番号 |
19K09640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
土江 博幸 秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (80513019)
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研究分担者 |
永澤 博幸 秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (50375284)
宮腰 尚久 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (90302273)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 転移性骨腫瘍 / アクリジンオレンジ / ビスホスホネート / 骨転移 / がん |
研究開始時の研究の概要 |
がんの骨転移はADLを大きく低下させるため、進行を予防するために骨吸収抑制剤を一般に用いるが、完全に進行を抑えることは難しい。アクリジンオレンジは弱塩基性の蛍光色素であり、アクリジンオレンジを取り込んだ細胞に放射線などを加えると、細胞をアポトーシスに導く。アクリジンオレンジはがんに特異的な親和性を有していることが判っており、血管内投与された骨肉腫モデルマウスの肺転移を抑制することが報告されている。このようにアクリジンオレンジを血管内投与することで、転移病変を縮小させる効果が期待できるが、骨転移に対する効果はまだ検討されていない。さらに、骨吸収抑制剤との併用効果に関しては、全く調べられていない。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は癌の骨転移に対するAcridine Orange(AO)の血管内投与およびZoledronates(ZOL)との併用効果を明らかにすることである。マウス局所骨転移モデルを用いて、薬剤介入の有無で分けた5群において、大腿骨骨破壊率と腫瘍重量、体積、組織学的検討としてTUNEL染色で評価した。結果として乳癌局所骨転移モデルにおいて、AOは局所腫瘍の縮小効果を示し、ZOLは骨破壊を抑制した。癌の骨転移において,AOとZOLの併用療法はその作用機序の違いからより高い効果が得られる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転移性骨腫瘍はADLを大きく低下させ、進行を予防するために骨吸収抑制剤を一般に用いるが、完全に進行を抑えることは難しい。AOはこれまで骨肉腫などに対する抗腫瘍効果が報告されていたが、がん患者に対する報告はほとんどされておらず、転移性骨腫瘍に対する効果もまた検討されていない。転移性骨腫瘍対する新規治療薬としてAOが有効である可能性、さらにはZOLとの併用効果を検討することで、がん患者のADL低下予防、進行予防となる可能性がある。
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