研究課題/領域番号 |
19K09659
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 松本歯科大学 (2021) 近畿大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
石田 昌義 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (50643251)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 骨粗鬆症 / 骨芽細胞 / シグナル伝達因子 / 性差 / 骨代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
骨粗鬆症の病態には顕著な性差がみられる。しかし、閉経後骨粗鬆症へエストロゲン補充療法の治療効果が限定的であることから、性ホルモンのみで性差を説明することができない。つまり骨芽細胞や破骨細胞自身に何らかの特異的な因子やシグナル系に性差が存在することが考えられた。雌由来骨芽細胞における骨芽細胞の表現型を負に抑制させるメカニズムを明らかにすれば、糖尿病やステロイド剤長期投与による骨粗鬆症発症機序を解明することにつながることが考えられる。また、新規雌骨芽細胞由来シグナル因子の解明を通して骨粗鬆症の病態解明と治療法の開発につなげる。
|
研究成果の概要 |
PAI-1は線溶系に重要なプラスミノーゲン活性化因子(PA)を阻害する因子で、骨粗鬆症など止血作用以外に種々の疾患の病態に関与することが知られている。我々は以前に、PAI-1が雌マウスでのみ糖尿病性骨粗鬆症の病態に関与し、雌由来骨芽細胞でのみ骨芽細胞の分化や機能を抑制することを示した。 そこで、網羅的遺伝子発現解析により雌骨芽細胞でPAI-1刺激によって発現が増加した遺伝子を抽出したところ、RanBP3Lが抽出された。RanBP3L遺伝子の機能解析によって骨芽細胞の機能や分化を抑制したため、RanBP3L遺伝子はPAI-1を介した雌における糖尿病性骨粗鬆症の病態に関与していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨粗鬆症の病態形成において、明らかな性差が認められ、これまでは、多くの研究において、性ホルモンの作用機構という観点から、多くの研究が進められてきた。しかし、性ホルモン以外の性差を説明する機構については、ほとんど何もわかっていないのが現状である。本研究成果は性ホルモン関連以外の骨粗鬆症病態を説明する新規な因子を見出したところに学術的意義があり、骨粗鬆症の発症の機序を解明し、治療薬の開発につながる点において社会的意義がある。
|