研究課題/領域番号 |
19K09667
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
中島 一樹 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (50207776)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | ウロフロメータ / 非接触測定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では開発中のウロフロメータの測定精度を医療機器と同等以上(測定誤差10%未満)とすることを目的とする。そのためセンサ配置の数と位置、測定精度向上のための尿流算出アルゴリズム改良に関する研究を実施する。
|
研究実績の概要 |
排尿障害の検査である尿流測定は、診察室や検査室において一般の便器形状と異なるウロフロメータを用いて実施される。しかし、非日常的な雰囲気のために緊張してうまく排尿できないことが多く、通常よりも悪い検査結果となることが多い。また、尿が付着した容器は感染症の温床となるため容器を廃棄または消毒しなければならない。これらに対応するため、個室トイレに設置された一般の便器形状のウロフロメータが検査室や病棟で利用されてきている。しかし便器形状のウロフロメータの設置では、大規模な工事が必要で費用が高額であることが問題となっている。研究代表者はこれら全ての問題を解決する既設便器に簡単に後付けでき、排泄物に非接触に測定できるウロフロメータの創製を目指している。本研究では、尿流の各測定項目を便器形状の医療機器以上の測定精度となる誤差10%未満の機器を開発することを目的とした。最終年度では、測定空間内の水平方向の感度を均一化させる信号処理により、測定誤差を減少させる研究に取り組んだ。既知の位置に疑似排尿を落下させた結果に、着座前後方向および左右方向に対して信号処理を施した。真値200 mLに対する最大誤差は、補正前が144 mL二対して前後左右方向の同時補正により64 mLに改善された。同時補正後の最大誤差64 mLは、市販の便器型尿流計の誤差(フルスケール800 mLの10%以下)と同等であった。また、実排尿測定では真値に対する近似線の傾きが1に近く、決定係数が0.58と体重差と推定排尿量から良好な関係が得られた。しかし誤差±50 mL以上の測定が98回と、解析した測定の半数以上を占めていた。原因として尿流の向きと排尿が便器壁面を暖めていることが考えられる。今後はこれらの事象に対応する補正を検討する必要がある。
|