研究課題/領域番号 |
19K09668
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
飯島 将司 金沢大学, 附属病院, 助教 (70749168)
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研究分担者 |
田嶋 敦 金沢大学, 医学系, 教授 (10396864)
堀家 慎一 金沢大学, 学際科学実験センター, 准教授 (40448311)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Y染色体 / 男性不妊症 / 男性不妊 / 日本人 / AZF / 微小欠失 / 微小重複 |
研究開始時の研究の概要 |
無精子症の原因としてY染色体の構造異常を認めることがある。Y染色体の塩基配列の特性上、特定の一部が微小な欠損(微小欠失)を来すことは広く知られている。しかし、その特徴から微小重複も来すことはあまり知られておらず、研究もそれほどされていない。本研究では以前より男性不妊症患者の遺伝学的原因の解明を目的とした研究のため収集された2000を超えるDNAサンプルを用いて、Y染色体の構造異常を微小欠失のみならず微小重複も検出できるよう、DNAマイクロアレイを用いて遺伝子コピー数を調べる予定である。コピー数異常のパターンが判明した後に、コストダウンを図るためより簡便な検出方法を開発する予定である。
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研究成果の概要 |
Y染色体微小欠失が男性不妊症、とりわけ無精子症の原因の一つであることはよく知られている。Y染色体長腕の特定の領域はその構造的特徴から欠失や重複を来しやすく、また小さな領域であるため通常の染色体検査では診断が困難である。欠失は従来PCRと電気泳動法による古典的な検査法で診断をしていたが、MLPA法はコピー数の増加も調べることができる感度の良い方法として着目した。その結果、微小欠失はもちろんのこと、従来の方法では検出が難しかったコピー数の増加も検出することができた。MLPA法は男性不妊症においてY染色体のコピー数を調べるのに有用な方法と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不妊症の診療は2022年4月より一部が保険適用化され、男性不妊症患者におけるY染色体微小欠失の検査についても従来自費で行われていたが、保険適用されることとなった。今回保険適用された検出方法はPCR-rSSO法でコピー数の増加については検出することができない。一方で、MLPA法はコピー数の増加も検出することができ、またその検出方法は解析が難しいY染色体を調べるのに適していると考えられる。検査コストも抑えられるため、今後のスタンダードな検査法として検討できるのではないかと考えられる。
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