研究課題/領域番号 |
19K09679
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
小川 夕輝 東京医科大学, 医学部, 助手 (20529250)
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研究分担者 |
伊藤 正裕 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (00232471)
宮宗 秀伸 東京医科大学, 医学部, 講師 (80422252)
呉 曦 東京医科大学, 医学部, 助手 (00850447)
永堀 健太 東京医科大学, 医学部, 客員研究員 (50759561)
倉升 三幸 (北岡三幸) 東京医科大学, 医学部, 助手 (70468643)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 精巣 / 微小循環障害 / 漢方 |
研究開始時の研究の概要 |
男性不妊症の約70%は特発性(=原因不明)精子形成障害であり、その大きな要因に精巣の微小循環障害(=末梢血管障害)が関与していることが知られている。その治療にはホルモン製剤やビタミン製剤などを用いるが、その治療効果は低く、精巣の微小循環障害は難治性の高い慢性疾患である。近年、この病態に対する治療において、漢方製剤の役割が大きく期待される。本研究の目的は、精巣の微小循環障害モデル動物を用いて、漢方治療が有効であるかどうかを実験レベルで検証することであり、精巣の微小循環障害に対する漢方治療の発展に貢献したい。
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研究成果の概要 |
男性不妊症の約70%は精子形成障害であり、その大きな要因に精巣の微小循環障害が関与している。治療にはホルモン剤やビタミン剤などを用いられているが、効果は一定でなく、難治性である。そこで、この病態に対する治療において、微小循環改善作用のあるといわれる漢方製剤の役割が期待される。カドミウム投与による多発性精巣微小梗塞モデルマウスを用いて、桂枝茯苓丸と当帰四逆加呉茱萸生姜湯を検証したところ、カドミウム単独投与では激しい精子形成障害、精細管の破綻、異形成の強い間質細胞の出現が認められるが、桂枝茯苓丸または当帰四逆加呉茱萸生姜湯含有餌の食餌により、それら障害レベルが軽度になっていることが観察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過去数十年の間に、日本を含む先進諸国において男性(雄性)の精子数減少が進行し、男性不妊症患者数が増加している。男性不妊症は、女性の不妊症と比較し有効な治療法が確立されていないため、漢方製剤を用いた治療方法の確立が期待されている。男性不妊症の約70%を占める特発性(=原因不明)の精子形成障害は、この微小循環障害(=末梢血管障害)が大きな要因として関与していることが分かっているが、漢方製剤を用いた精子形成障害の治療において、動物実験レベルで研究している報告は非常に少なく、今回の我々の研究成果により、精巣の微小循環障害に対する漢方治療効果の可能性が示唆された。
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