研究課題/領域番号 |
19K09735
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
廣瀬 泰彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (60381894)
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研究分担者 |
田口 和己 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (00595184)
郡 健二郎 名古屋市立大学, その他部局等, 学長 (30122047)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
海野 怜 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40755683)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
濱本 周造 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80551267)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 尿路結石 / 酸素ナノバブル水 / 低酸素誘導因子 / 酸素ナノバブル / 抗炎症作用 / 腎結石 |
研究開始時の研究の概要 |
酸素を直径200nm以下のガス核として安定化させた「酸素ナノバブル水」は抗炎症作用をもつ機能水であり、酸素ナノバブルは非常に微細であることから、組織へ効率よく浸透し、低酸素状態を改善する。私たちはその点に着目し、結石モデルラットに酸素ナノバブル水を投与し、腎結石形成を抑制することに成功した。これまでの研究成果をふまえて、本研究では、新しい腎結石予防法の開発を目的として、以下の3つの研究をおこなう。 ① 酸素ナノバブル水の評価、②In vitro・In vivo研究での酸素ナノバブル水による腎結石形成の抑制機序の解明、③酸素ナノバブル水を用いたヒト腎結石予防への臨床応用。
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研究成果の概要 |
私たちは、結石形成モデル動物を用いて、酸素ナノバブル水の、尿路結石形成抑制効果を調べた。酸素ナノバブル水は、尿細管細胞障害、酸化ストレスを低下させ、シュウ酸カルシウム結晶の接着因子であるオステオポンチンとヒアルロン酸の腎での発現を抑制し、腎結石形成を抑制した。 酸素ナノバブル水の効果を測定するために、HIFの機能評価をおこなった。マウス尿細管上皮細胞(M-1細胞)へCOM結晶を暴露させ、HIF活性化効果のある薬剤FG-4592を投与した場合と、投与しない場合で結石付着量、HIFの発現を調べた。いづれの場合も、HIFは増加したが、FG-4592投与の有無で、結石付着量に有意な違いを認めなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私達は、腎結石形成には、腎尿細管細胞の傷害、炎症が関与することを解明した。酸素ナノバブル水の抗炎症効果に着目し、腎結石への応用を試みることが、本研究の特色である。酸素と水を用いて安全な飲料水を作る、日本発のナノテクノロジーである酸素ナノバブル水を用いて、結石予防法を開発しようとする発想は、独自性がある。本研究の成果は、酸素ナノバブル水の作用機序の解明につながり、腎結石のみならず、炎症が関与する他の生活習慣病への応用も期待され、応用技術の開発を促し、創造性が高い。
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